1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62460006
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
佐藤 健一 名古屋大学, 教養部, 教授 (60015500)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 正之 名古屋大学, 教養部, 教授 (60022638)
長井 英生 名古屋大学, 教養部, 助教授 (70110848)
市原 完治 名古屋大学, 教養部, 助教授 (00112293)
井原 俊輔 名古屋大学, 教養部, 教授 (00023200)
野本 久夫 名古屋大学, 教養部, 教授 (40023030)
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Keywords | 自己相似過程 / 自己分解可能分布 / ガウス型通信路 / フィ-ドバック / 確率制御 / シュレ-ディンガ-作用素 / 組みひも群 / 公理A |
Research Abstract |
1.ユ-クリッド空間における独立増分をもつ自己相似過程を組織的に研究し、これらがレヴィによって1937年に導入されその後L分布と呼ばれている分布のクラスと、極めて密接な関係をもつことを明かにした。すなわち、自己相似性の指数を固定すれば、両者は1対1の対応関係にある。さらにそれをアフィン的に拡張して、作用素自己相似性をもつ過程で独立増分をもつものと、L分布の拡張である作用素自己分解可能分布との間に、同様の関係が成り立つことを明かにした。それとともに、一般の作用素自己相似過程が指数作用素をもつことを証明した。2.連続時間のガウス型通信路において、フィ-ドバックのある時の通信路容量がフィ-ドバックのない時の通信路容量の2倍になるというものが存在することを示した。これは、一般に2倍でおさえられるという既知の結果が,それ以上改善できないことを示すものである。3.ユ-クリッド空間全体の上でのエルゴ-ド的確率制御問題をシュレ-ディインガ-作用素の固有値問題と関連づけて考察し、必要な非線形偏微分方程式の正値解の漸近挙動を求めた。4.放物型偏微分方程式の境界値問題に関する非正則点を特殊な分割によるウィ-ナ-評価で特徴づけた。5.組みひも群、リ-マン面の写像類群およびその表現を、位相幾何学への応用、数理物理学との関連において研究し、特に、3次元空間内のリンクの不変量を構成した。 6.一般の可微分写像について考察し、公理Aをみたす可微分写像の構成法を与え、公理Aとノ-サイクル条件をみたす写像の非遊走集合はある種の安定性をもつことを示した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 佐藤健一: "Self-similar processes with independent increments" 名古屋大学教養部 Preprint Series(No.3). 1-53 (1990)
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[Publications] 井原俊輔: "Capacity of mismatched Gaussian channels with and without feedback" Probability Theory and Related Fields. (1990)
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[Publications] 池上宣弘: "Stability of axiom A endomorphisms with the no-cycle condition" 名古屋大学教養部 Preprint Series(No.7). 1-43 (1989)
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[Publications] 河野俊丈: "Quantized universal enveloping algebras and monodromy of braid groups" 名古屋大学教養部 Preprint Series(No.3). 1-70 (1989)
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[Publications] 伊藤正之: "Poincare type conditions of the regularity for the parabolic operator of order α" Nagoya Mathematical Journal. 115. 1-22 (1989)
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[Publications] 佐藤健一: "Distributions of class L and self-similar processes with independent increments" 名古屋大学教養部 Preprint Series(No.4). 1-14 (1990)