1988 Fiscal Year Annual Research Report
レーザーヘテロダイン分光法による成層圏オゾン変動の研究
Project/Area Number |
62460048
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Research Institution | TOHOKU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
福西 浩 東北大学, 理学部, 教授 (90099937)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡野 章一 東北大学, 理学部, 助手 (10004483)
森岡 昭 東北大学, 理学部, 助教授 (50004479)
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Keywords | オゾン / テヘロダイン分光 / 波長可変半導体レーザー / 赤外分光 / 大気吸収 |
Research Abstract |
1.レーザーヘチロダイン分光計の改良 局発として用いる波長可変半導体レーザーを液体窒素冷却でシングルモード発振が可能なものに交換した。その結果、オゾン(O_3)および亜酸化窒素(N,O)の吸収線プロファイルの測定が300〜600の信号対雑音比おらび0.0013cm^<-1>(40MHz)または0.0027cm^<-1>(80MHz)の分解能で可能となった。 2.データ解析および結果 単一の吸収線プロファイルから反転法を用いて吸収物質の体積混合比の高度分布を求めるためのコンピューターコードを開発し、実際に観測された吸収線プロファイルに適用したデータ解析を行った。得られた高度分布の誤差は高度に依存するが2〜7%、高度分解能は4〜6kmである。 (1)オゾンの観測結果は気象庁によるドブソン分光計を用いたオゾン全量観測およびオゾンゾンデによる高度分布観測と比較の結果、オゾン全量については館野、札幌でのドブソン観測値とよい一致がみられ、また高度分布についても同時同一地点での観測でないにれかかわらずよい一致がみられた。 (2)亜酸化窒素の観測からは、地上から高度約20kmまでは約300pp6vの等体積混合比で20km以上は高度とともに減少する結果が得られた。 3.今後の計画 今後はレーザーヘテロダイン分光計の分解能をさらに0.0007cm^<-1>(20MHz)程度まで向上させオゾン観測の高度上限を上げるとともにオゾン化学に関連した微量成分の観測を続けてゆく予定である。
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