1987 Fiscal Year Annual Research Report
Ni基超耐熱合金単結晶のクリープおよび高温疲労強度の結晶方位および強化元素依存性
Project/Area Number |
62460076
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
坂木 庸晃 東京都立大学, 工学部, 教授 (50083332)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
筧 幸次 東京都立大学, 工学部, 助手 (70185726)
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Keywords | Ni基超耐熱合金 / 単結晶 / クリープ強度 / 高温疲労強度 / 結晶方位 / 強化元素 |
Research Abstract |
本研究の目的は,ガスタービンエンジン用Ni基超耐熱合金単結晶の高温クリープおよび疲労強度に及ぼす結晶方位と強化元素の種類の影響について組織的に検討し,実用上優れた性質をもつ合金系を明らかにすることである. 1.設備の購入状況 コンピューター制御式油圧サーボ引張圧縮疲労試験機は昭和62年11月初旬に納入された. 現在,室温における単結晶材料の疲労の実験を行っている. 2.研究の進展状況 供試材:タービンブレード用 AlーTiーTa強化型,AlーTiーV強化型,AlーSi強化型 Ni基超耐熱合金を用いた. 単結晶の作製と熱処理:1)ブリッジマン法により単結晶を作製し,溶解温度を高く(1660℃)することにより,亜結晶粒の少ない質の良い単結晶ができることを明らかにした. 2)生長したばかりの単結晶に含まれる粗大な供晶γ'を固溶させ,高温強度の向上に寄与する微細γ'を析出させるための熱処理条件を明らかにした. 引張試験:室温〜1040℃における強度とその結晶方位依存性を調べ,クリープ試験と高温疲労試験のための基礎資料を得た. クリープ試験:代表的な結晶方位を選びクリープ試験を行い,3合金のクリープ強度の目安をつかんた. 試験温度は温度と負荷応力の組合せが最も過酷となる760℃,および耐用温度の上限である1040℃とした. 室温疲労試験:単結晶材の疲労試験を行うにあたって,試験片の装着方法など事前に解決すべき幾つかの問題点がある. そのため,今年度は単結晶材を用いて室温疲労試験を行い基礎的な問題点を解決し,次年度以降において行う予定の高温疲労試験の基礎固めを行った.
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