1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62460080
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
花岡 忠昭 千葉大学, 工学部, 教授 (30009229)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
樋口 静一 千葉大学, 工学部, 助手 (50114319)
斎藤 義夫 千葉大学, 工学部, 助教授 (00108218)
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Keywords | 噴射加工 / 表面加工 / 砥粒回収方式 / 遊離砥粒 |
Research Abstract |
本研究では噴射した砥粒をノズル外周でただちに吸引し回収することにより、被削材の表面に対して局部的に作用させ、表面の微細加工を実現する新しい加工技術の確立を試みた。具体的には、小径の噴射ノズルの外側に砥粒回収用の吸引ノズルを装着し、この一体化したノズルを二次元的に移動しながら表面の仕上げ加工を行った。本砥粒回収方式の超微細表面噴射加工が実用に供される場合の問題点を検討するために、実験的および理論的な研究を行い、以下に示すように工学的に価値ある成果が数多く得られた。 1.噴射遊離砥粒の加工メカニズムについて解明を行い、遊離砥粒の運動状態と加工量の関係を明らかにすることができた。その結果、従来の噴射加工では砥粒供給量が多すぎて砥粒の運動エネルギを充分に加工に利用できないこと、噴流の圧力分布と同じ形状に加工が行われること、など興味深い知見が得られた。 2.遊離砥粒と空気の固気二相流の流体解析を試み、流体の安定性について検討を行い、固気二相流を砥粒回収ノズルにより閉じた流れのパターンにすることにより、安定した流体挙動が維持できること、そして、加工量を予測し制御することが可能なこと、などを理論的および実験的に検証した。 3.噴射ノズルを被削材表面より一定の場所で二次元的に移動させる装置を試作し、これらを用いて平面内の溝加工を実際に行った結果、本方式の噴射加工が超精密の分野にも適用できる可能性があることを示唆した。 4.特に、砥粒をできる限り希薄な状態で混入すること、および砥粒回収ノズルにより噴流の均一化を行うこと、などが精度向上に対して重要な影響因子であることを明らかにした。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] S.OOBA;Y.SAITO;T.HANAOKA: Journal of Mechanical Working Technology. 17. 307-314 (1988)
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[Publications] 大場重生、斎藤義夫、花岡忠昭: 昭和63年度精密工学会春季大会学術講演会論文集. 237-238 (1988)
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[Publications] 斎藤義夫、花岡忠昭、山本武志: 砥粒加工学会学術講演会、ABTEC'88'Paper No.G109. 1. 80-84 (1988)