1987 Fiscal Year Annual Research Report
界面顕微鏡によるミクロ塑性流体潤滑状況の直接観察に関する研究
Project/Area Number |
62460083
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
工藤 英明 横浜国立大学, 工学部, 教授 (90017848)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坪内 昌生 横浜国立大学, 工学部, 助手 (20017908)
小豆島 明 横浜国立大学, 工学部, 助教授 (30111462)
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Keywords | ミクロ塑性流体潤滑 / 引抜加工 / 直接観察 / 剛塑性有限要素法 / 封入潤滑油 |
Research Abstract |
1.簡単な透明ガラスをダイとする引抜工具及び低速引抜装置を試作し,アルミニウム板を引抜くさいのガラス面に接した板面を撮影する予備実験を行ない,0.5mm/Sの低引抜速度においても, 引抜板面の凹みから潤滑剤が周辺にあふれでるミクロ塑流体潤滑らしい状況が観察できることを見出した. これを参考として, 新しく剛性ある透明ガラス付き工具を設計・設置し試用と調整を行った. 2.0.5から50mm/Sの広速度範囲で上記工具を取付けて引抜実験を行いうる引抜試験機を設計・設置し,試用調整を行った. さらに高速撮影が可能なムービー,CCDカメラ,インターフェスボードを発注設置した. 3.表面に夛数の不規則な凹みがある場合,これの画像から,例えば,全表面積に対する全凹み面積の割合を自動的に算出できる画像処理のソフトウエアを開発・試用し見込みが出来たので,新に画像処理システム一式を発注・購入した. 3.表面に夛数の不規則な凹みがある場合,これの画像から,例えば,全表面積に対する全凹み面積の割合を自動的に算出できる画像処理のソフトウエアを開発・試用し見込みが出来たので,新に画像処理システム一式を発注・購入した. 4.諸装置の購入時期の都合上,これらの本格的研究への適用が遅れることが見込まれたので, 当初の計画になかった理論研究を行った. これにより,表面凹みに潤滑油を蓄えた金属がバルク変形を与えられるさいの表面変形と潤滑油圧力上昇を剛塑性有限要素法によって計算し,10%程度の静的バルク圧縮によって油圧が,表面凸部圧力とほとんど同じになることが分り,潤滑油の周辺へのあふれ出しによるミクロ塑流体潤滑機構の可能性が確証された. 5.次年度は,上記装置を用いて高速引抜きにおける動的バルク変形のさいに,この潤滑機構がどうなるかを定量的に観察するとともに,上記理論手法を併用して本機構と加工諸条件の関係も明らかにし,本潤滑機構を低摩擦において光沢平滑製品を得るという技術的に困難な工業的課題の解決もしたいと考えている.
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Research Products
(1 results)