1987 Fiscal Year Annual Research Report
衝撃圧によって駆動される高速液体噴流の流動特性に関する研究
Project/Area Number |
62460096
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
山本 勝弘 早稲田大学, 理工学部, 教授 (10063752)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉岡 英輔 早稲田大学, 理工学部, 教授 (50063699)
田島 清〓 早稲田大学, 理工学部, 教授授 (60063335)
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Keywords | 高速液体噴流 / パルスジェット / ノズル / ピストン衝撃圧 / 非定常流の数値解析 / キャビテーション / 衝撃波 / 噴流の衝撃力 |
Research Abstract |
衝撃圧によって駆動される高速液体噴流について,本年度は主にノズル内に生じる非定常流の詳細と噴流挙動の概要を実験と数値解析により明らかにし,ノズル形状の影響を調べた. 実験では,開口面積比1/4,1/16のテーパノズルと円筒ノズルを用い,これにピストンの衝突によって得られる約100MPaの衝撃圧を入射させて,流速200〜500m/sの非定常噴流を発生させ,ノズル内の圧力,噴流の速度および衝撃力を測定し,計算値と比較した. その結果, 以下のような成果が得られた. (1)ノズル内の非定常流の数値解析に関し,ノズル内の圧力波形と噴流速度の実験値との比較から, 2段階ラックスヴエンドロフ法の有効性が確認された. (2)ピストンと水柱の衝突後,ノズル内には有限振巾の圧力波が往復し,水柱を加速するが,その際ノズル出口部とピストン前断付近にキャビテーションが発生する. 特にピストン前面のキャビテーション領域と水柱部分の境界には, 衝撃波が発生し,その伝播速度はボイド率の増加と共に急激に低下する事が数値解析により明らかにされた. (3)円筒ノズルの断面急縮小部では縮流が発達するため流れの三次元性が無視出来ず,それにキャビテーションの発生が加わると,数値不安定が生じて数値解析が困難となる. (4)同一開口比のテーパノズルと円筒ノズルを比べると,ノズル内の圧力上界の最大値は, テーパ効果によって前者が若干高く,噴流速度の最大値は, 縮流効果によって後者の方がかなり大きくなる. (5)噴流の衝撃力は, 水柱の非定常衝突によって生じるものと考えられ,ノズル出口の噴流速度が連続的に変化しているにもかかわらず,断続的なパルス状の変化になる. 以上の成果にもとづき,63年度は, ルビーレーザボログラフィによる噴流の観測と噴流の数値解析により, 噴流挙動の詳細を明らかにする.
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Research Products
(1 results)