1988 Fiscal Year Annual Research Report
超微粉体の製造・操作過程に潜在する爆発危険とそのセンシング技術に関する基礎研究
Project/Area Number |
62460101
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Research Institution | Saitama Institute of Technology |
Principal Investigator |
鈴木 立之 埼玉工業大学, 工学部, 教授 (20118665)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 晋 埼玉工業大学, 工学部, 講師 (10170325)
足立 孝 埼玉工業大学, 工学部, 助教授 (30118658)
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Keywords | 粉塵爆発 / 微粉炭 / 着火 / 着火限界 / マッハ反射 / 衝撃波管 / 反射衝撃波 |
Research Abstract |
本年度は、前年度からの研究を継続・発展させて、以下の3項目について実験を行った。 1.衝撃波管による着火限界・着火遅れ時間の測定 昨年は、分散方法による着火遅れ時間の違いについて調べた。今年度は同一の分散方法を用いて分散状態の影響について調べた。また、衝撃波管を用いた着火遅れ時間の測定実験としては初めて、分散した炭塵雲とその発光を同時に写真撮影することに成功した。その結果、実験を行った温度範囲内(800〜1100K)においては、十分に空間的に分散させた場合の着火遅れ時間の方が、不十分な分散状態の場合よりも小さいことが確認された。また、分散した炭塵微粒子の中で着火に至る粒子は数千個につき数個程度でしかないことが明らかになった。 2.容器内における粉塵雲の爆発限界濃度の測定 高速噴流で粒塵を分散させて、粒塵の空間濃度分布の時間変化を影写真法を用いて調べた結果、弁開口後一定時間以上経過すると空間的に比較的安定な濃度分布が得られることが分かった。この結果を利用すれば放電電極間に、ある程度の誤差の範囲で所要の濃度を設定することが可能になる。 3.粉体層と衝撃波の干渉機構 粉体層上を伝播する衝撃波の挙動、特に反射特性について調べた。前年度の研究結果から、粉塵層の浸透性の影響が顕著であることが判明したので、今年度は粗さや空隙率といったパラメータを自在に変えることの可能なモデル床を使用して実験を行った。撮影された影写真によって衝撃波波面の構造が明確になり、粉塵層上の衝撃波の反射を物理的に明快に解釈することに成功した。さらに、形状の相似なモデル床を用いた実験によって、波面構造の相似性が明らかになった。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 小林晋: Proccedings of Sixeenth International Symposium on Space Technology and Science. 16. 749-754 (1988)
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[Publications] 鈴木立之: 日本熱流体工学会論文集. 3. 36-40 (1988)
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[Publications] 足立孝: Theoretical and Applied Mechanics. 37. (1989)
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[Publications] 鈴木立之: 第38回応用力学連合講演会講演予稿集. 275-276 (1988)
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[Publications] 足立孝: 衝撃工学シンポジウム(昭和63年). 244-249 (1988)
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[Publications] 鈴木立之: 日本機械学会関西支部第64期講演会予稿集. (1989)