1987 Fiscal Year Annual Research Report
視覚情報に基く経路誘導に関する研究(データフロー型プロセッサを用いた並列画像処理システム)
Project/Area Number |
62460107
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
藤岡 健彦 東京大学, 工学部, 助教授 (60167624)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
広瀬 通孝 東京大学, 工学部, 助教授 (40156716)
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Keywords | 画像処理 / 並列処理 / データフロー型プロセッサ / 移動ロボット / 経路誘導 / 白線追従 / 障害物回避 / ビークルオートメーション |
Research Abstract |
データフロー型プロセッサ用ボードを始めとした制御用ボードを設計・製作し, これと従来のノイマン型プロセッサとを融合させた画像処理システムを開発して模型車両に搭載した. 現在, これに載せるプログラムを開発中であり, 実験を行って実際の動作を確認している. 本研究の大きな目的は, ノイマン型プロセッサとデータフロー型プロセッサとを協調させた画像処理システムを構築し, これによって最終的にはロボットの目に代表されるように一般の環境を対象とした人間の視覚機能を代替するアルゴリズムを開発することである. この目的を踏まえて次に挙げる2つの実験を行った. 実験1 黒い背景上で白線を認識してこれに沿って走行, 白線の分岐の際には任意の方向に分岐させた. 白線以外のものが経路上に存在した場合には2つのカメラによるステレオ視によってそれが立体か平面かを判断し, 立体の障害物ならそれを回避して元の経路に復帰するという動作をさせた. 実験2 実験環境として暗い床と白い壁を有する廊下を選び, その境界を抽出してこれに沿って走行させた. この際, 障害物である丸いボールと, 別の車両を想定した正方形の白い紙を識別し, 状況に応じた動作を行った. 境界や障害物等の捕捉・認識には適度な大きさのウィンドウを用いている. エッジ抽出等の低レベルな画像処理にはデータフロー型プロセッサを用い, 実験1での左右画面のエッジの対応づけ, 障害物回避命令や分岐時の方向指令, 又実験2でのウィンドウの位置指令といった比較的高レベルな処理にはノイマン型プロセッサを用いている. このように, 両プロセッサを特徴に応じて機能分担し前者を後者のサブルーチンとして用いることによって, 高速でかつ柔軟な経路誘導が実現できた. なお両実験とも約80cm/secでの走行が可能であった.
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Research Products
(2 results)