1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62460129
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
富田 眞治 九州大学, 大学院総合理工学研究科, 教授 (40026323)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 紀彦 九州大学, 工学部, 助手 (00182775)
谷口 倫一郎 九州大学, 大学院総合理工学研究科, 助手 (20136550)
村上 和彰 九州大学, 大学院総合理工学研究科, 助手 (10200263)
福田 晃 九州大学, 大学院総合理工学研究科, 助手 (80165282)
末吉 俊則 九州大学, 大学院総合理工学研究科, 助教授 (00117136)
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Keywords | パイプライン制御 / キャッシュコヒーレンス制御 / 並列オペレーティング・システム / タスク / スレッド / 負荷分散方式 |
Research Abstract |
研究実施計画に従い、可変構造型並列処理計算機の開発、動的負荷分散方式の研究を行った。本研究における主な成果を以下に示す。 1.可変構造型並列処理計算機の開発:高速なプロセッサ間通信機構について検討した。その結果、通信路における遅延を要素毎に分割し、各要素間でパイプライン制御する必要性を明らかにした。本制御の導入により、回線の最大転送速度の95%の速度でデータを転送できる見通しを得た。また、キャッシュ、ローカル・メモリ、リモート・メモリへのアクセス時間を評価した。その結果、アクセス時間比が1:3:24程度になることを明らかにした。さらに、密結合のメモリ・イメージにおいては、ハードウェア/ソフトウェアの両方の制御による効率のよいキャッシュコヒーレンス制御を可能とした。 上記の機構を有する可変構造型並列処理計算機を開発した。 2.動的負荷分散方式の研究:密結合型マルチプロセッサにおける効率のよい並列処理モデルと動的負荷分散方式について基礎的検討を行った。その結果、効率のよい並列処理モデルとして、プロセスを計算機資源割当ての単位(タスク)とその中で動く活動体(スレッド)とに分割したタスク/スレッド・モデルを導入した。また、スレッド単位による負荷分散方式では、スレッド切り換え時のオーバヘッドが大きくなり、高速化が図れないことを明らかにした。そこで、効率のよい基本的な動的負荷分散方式として、タスク単位にプロセッサを割当てる方式を提案した。これによって、負荷を各プロセッサに分散でき、スレッド切り換え時のオーバヘッドを軽減できる。 上記の並列処理モデルと負荷分散方式を取り入れた並列オペレーティング・システムを開発した。さらに、効率のよい並列処理記述が可能な高級言語およびその処理系を開発した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 村上和彰: 情報処理学会「コンピュータアーキテクチャ」シンポジウム. 165-174 (1988)
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[Publications] Kazuaki Murakami: ACM SIGARCH Computer Architecture News. 16. 130-137 (1988)
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[Publications] 村上和彰: 九州大学大学院総合理工学研究科報告. 10. 337-343 (1988)
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[Publications] 森眞一郎: 情報処理学会「並列処理シンポジウムJSPP'89」. 130-137 (1989)
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[Publications] 福田晃: 東北大学第15回応用情報学研究センターシンポジウム. 29-36 (1989)
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[Publications] Kazauaki Murakami: Proc.IFIP Congress '89. (1989)