1988 Fiscal Year Annual Research Report
室内におけるアレルゲンの挙動および制御に関する研究
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62460173
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Research Institution | 国立公衆衛生院 |
Principal Investigator |
入江 建久 国立公衆衛生院, 建築衛生学部, 建築物衛生室長 (30077177)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅原 文子 郡山女子大学, 人間生活学科, 助教授 (50196705)
阪口 雅弘 国立公衆衛生院, 衛生微生物学部, 主任研究官 (20170590)
井上 栄 国立公衆衛生院, 衛生微生物学部, 部長 (40072938)
池田 耕一 国立公衆衛生院, 建築衛生学部, 主任研究官 (90100057)
吉沢 晋 国立公衆衛生院, 建築衛生学部, 部長 (20077176)
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Keywords | 室内アレルゲン / 室内空気汚染 / 室内浮遊粉じん / 室内発じんアレルゲンの測定 / 小児ぜん息 / ヒョウヒダニ |
Research Abstract |
3年計画の第2年度に当る昭和63年度は以下の研究を実施した。 1.室内アレルゲン濃度の実態調査 前年度における予備的実態調査をもとに、室内粒子の堆積量と浮遊量、床面ダニ数(簡易検知シート法と真空吸引法)と浮遊ダニタンパク量との関連を中心に、補助的に室内外温湿度、フィルムバッヂ法による二酸化窒素濃度測定を加味しつつ、調査を実施した。 木造一戸建住居においては、6月より1年間を目途に継続的生ダニ調査を開始し、その補集数が既概ね室温に忠実に反映する中間結果を得た。 超高層住宅群においては、四季における代表的1週間の各種測定を開始し、ダニ数および室内ダニタンパク浮遊濃度について、気温、換気の2要素との強い相関関係を見出しつつある。また高層住宅群の高・中・低層階の差について、多少のばらつきはあるが、低層階より高層階に向けダニ数およびダニタンパク量が低減する傾向にあること、しかしながら換気行動を含む居住習慣の影響の方が大きい傾向がみられることが判明した。 また、ダニ駆除業者の駆除効果を調べ、駆除効果そのものよりも、後の持ち込み効果が大きく、1か月後には却って増加する場合がみられた。 2.アレルゲンの挙動に関する実験的調査 布団、衣服等の日常生活用品より生ずるダニアレルゲンおよび一般粒子の発生量を実験的に調査した。布団たたきから除去しうるアレルゲン量は布団全量の0.2%程度であること、掃除器による除去もほぼ同程度であることなどが判明した。 3.ダニアレルゲンの微量分析手法の開発 ダニタンパクの微量分析手法の開発研究を継続的に実施するとともに、現場における最適サンプリング方法の検討を継続中である。
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[Publications] 入江建久 他: 第7回空気正常とコンタミネーションコントロール研究大会予稿集. 129-130 (1988)
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[Publications] 菅原文子、吉沢晋: 日本建築学会大会学術講演梗概集D(環境工学). 4. 801-802 (1988)
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[Publications] 阪口雅弘、井上栄 他: アレルギー. 37. 648 (1988)
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[Publications] 入江建久 他: 日本公衆衛生雑誌. 35(8付). 470 (1988)