1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62460188
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
井川 克也 東北大学, 工学部, 教授 (80005199)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大出 卓 東北大学, 工学部, 助手 (70005437)
新山 英輔 東北大学, 工学部, 教授 (50198420)
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Keywords | 凝固ポロシティ / ミクロポロシティ / アルミニウム・銅合金 / X線透視法 / X線CT法 |
Research Abstract |
試験用合金として高純度アルミニウム(99.99%)と電解銅(99.5%)から0〜33%CuのAlーCu合金を溶製した. 約100℃の過熱度で溶解し,脱ガス或はK素添加処理をした後, 下端に水冷銅製チル板を置いた予熱砂型或は金型に鋳込んで一方向凝固させた. 凝固方向に4対の熱電対を配置して試料内4個所の冷却曲線を記録し, 冷却速度,温度勾配,凝固速度を求めた. 一方向凝固した鋳塊から凝固方向に厚さ1mmの薄板状試験片を切出し,X線透視装置によりチル面近傍から鋳塊最上部までミクロポロシティを観察した. これにはX線ビジコンカメラを通してリアルタイムテレビ画像処理装置によりポロシティを現出し写真撮影した. これを約10倍に拡大し, 画像解析プログラムによってポロシティの輪郭をデジタイザーで読みとり各位置におるけポロシティの数,垂直方向の幅,面積,アスペクト比などを求めた. またミクロ組織からデンドライト枝間隔,共晶率,Tortuosity(デンドライト間の流路を通過する補充液体の流れの困難性を示すパラメータ)を画像解析によって求めた. ポロシティは0〜2.5%Cuでは殆んど認められないが5〜15%Cuで増加し15〜22.5%Cuで漸次減少し25%Cu以上では再び認められなくなった. またいずれの場合もチル面近傍よりも試料上部に行くにつれてポロシティ量は増加した. 各熱電対位置におけるポロシティ量の合計と, 同じと各熱電対位置にむけるTortuosityの平均値との間には正の相関関係が或る幅をもって認められ, その幅の高ポロシティ側には水素含有量の大きい試料が, 低ポロシティ側には水素含有量の小さい試料が分布することが分った. つぎにミクロポロシティの三次元像を得るめにX線CTを試みた. 直径7mmの円柱状試料の1.5度ごとのX線プロファイルから断層像を再構成することができた.
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