1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62460189
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Research Institution | Department of Precision Machinery Engineering, Faculty of Engineering, The University of Tokyo |
Principal Investigator |
須賀 唯知 東京大学, 工学部, 助教授 (40175401)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松岡 信一 東京大学, 工学部, 助手 (60011152)
宮沢 薫一 東京大学, 工学部, 助手 (60182010)
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Keywords | 超高真空 / 超音波接合 / セラミックス / 接合 / 常温接合 |
Research Abstract |
超音波接合法は、被接合材間に超音波を印加することにより、常温で短時間に接合させる独特の方法であり、既にワイヤーボンダーとしてプリント配線工程で実用されている。当研究室では、これを金属セラミックス間の接合に適用することを試みて来た。その結果、アルミニウムは、ジルコニア、アルミナ等の酸化物系セラミックスばかりでなく窒化ケイ素などの非酸化物系セラミックスともよく接合することを確認している。しかし、接合のメカニズムについては、十分解明されたとは言えず、接合性に影響を及ぼすであろう雰囲気を含めて制御できる装置を開発して超音波接合の機構を明らかにすることを目的としている。 本年度は、試作した装置を用いて、アルミニウムよりは不活性な金属である銅とセラミックスの接合を試みた。その結果、銅はジルコニア、窒化ケイ素、アルミナと超音波接合が可能であることが示された。この場合、時間と圧接荷重の間に接合を可能とする狭い臨界領域が存在している。しかも、これはアルミニウムの場合に比べて高圧力・長時間化しており、より激しい摩擦現象を必要としていることがわかる。また、銅-ジルコニアの場合、15.1MPaの接合強度を持って、銅の接合部で破断している。これは、アルミニウムと窒化ケイ素の接合強度21.2MPaに匹敵する大きさである。銅-窒化ケイ素の接合においては、接合強度は1.8MPaの小さい値を示している。この両者の接合性の差は、接合界面での熱活性化過程を伴った何等化の化学反応が関与しているものと考えられる。特に、アルゴン雰囲気や真空中での銅とセラミックス(窒化ケイ素、ジルコニア)の接合において、大気中に比べて明瞭な擬着痕が観察されないことは注目に値する。
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[Publications] 宮沢薫一: プリント回路学会第2回学術講演大会 講演論文集. (1987)
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[Publications] 須賀唯知: 日本金属学会講演概要(秋期大会). 426 (1987)
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[Publications] 松岡信一: 日本金属学会講演概要(秋期大会). 522 (1988)
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[Publications] 須賀唯知: 日本金属学会講演概要(春期大会). 350 (1988)
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[Publications] Kunichi,Miyazawa: Proceedings of International Meeting on Advanced Matenials.
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[Publications] Tadatomo,Suga: Proceedings of International Meeting on Advanced Materials.