1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62460197
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
恩澤 忠男 東京工業大学, 工学部, 教授 (10016438)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴村 暁男 東京工業大学, 工学部, 助手 (80114875)
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Keywords | 液相拡散接合 / チタンおよびチタン合金 / アモルファスインサート金属 / ろう付 / 固相拡散接合 |
Research Abstract |
チタンおよびチタン合金は軽く強く耐食性に優れており, 航空宇宙材料・化学プラント等, 多方面で使用されている. とくに, β型チタン合金は強度が高く, また加工性にも優れている. 本研究では, 工業用純チタン(CPチタン)およびβ型チタン合金であるTiー21Vー4Al合金を, 試作のTi基系アモルファスインサート材を用いて液相拡散接合を行い, 接合継手の機械的性質, 金属組織観察, および元素分析等により接合性を検討した. また, 母材同士の固相拡散接合も同時に行い, 液相拡散接合と比較検討した. 以下に, 本研究で得られた主な結果および結論を要約する. 1.固相拡散接合の場合, 接合温度, 圧力, 時間などが接合性に大きな影響を及ぼすが, 例えば接合圧力を5,3MPaとし, 900℃で5分間接合することによって, 母材で破断する継手が得られる. 2.Ti系インサート材を用いた液相拡散接合では, 0,6MPaの接合圧力を加え, 900℃で15分間の接合で母材破断する継手が得られる. 3.固相拡散接合では比較的高い接合圧力が要求される一方, 液相拡散接合では接合時間を長くする必要がある. しかし, どちらの場合でもTiー21Vー4Al合金の接合性は良好と言える. 4.Ti系インサート金属を用い, β型チタン合金の接合を行う場合, CPチタン, 及びTiー6Alー4V合金に代表されるαーβ型チタン合金の場合とは異なった接合メカニズムを示し, 非常に小さな接合圧力下で, 固相拡散接合による接合部の組織と同等の組織が得られる. 5.接合熱サイクルによって母材結晶粒の粗大化が起こり強度が低下する場合でも, 接合後の熱処理によって継手の強度を著しく向上させることができる.
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