1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62460215
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Research Institution | University of Tokyo |
Principal Investigator |
花野 学 東京大学, 薬学部, 教授 (60012598)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
沢田 康文 東京大学, 薬学部, 助手 (80114502)
杉山 雄一 東京大学, 薬学部, 助教授 (80090471)
伊賀 立二 東京大学, 医学部, 助教授 (60012663)
福田 英臣 東京大学, 薬学部, 教授 (50080172)
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Keywords | 強心配糖体 / ウアバイン / 心筋収縮力 / Na^+ / K^+ATPase / 心臓灌流実験 / 脳 / グルコース代謝 / ベンゾジアゼピン |
Research Abstract |
客観的な脳機能変化の指標としての局所グルコース消費速度(G)の変化を短時間(5〜10分)で精度よく算出することが可能となった。更にインビボにおけるベンゾジアゼピンのベンゾジアゼピンレセプターへの結合占有率の測定も可能となった。これらの方法論をもとに、クロナゼパム(ベンゾジアゼピンのモデル薬物)の静脈内投与後における脳内グルコース代謝変化とレセプター結合占有の間の関係を検討することが可能である。クロナゼパムはGを減少させ、その低下率は約20〜30%であった。またベンゾジアザピンレセプター結合占有率は、20〜30%でGの低下率の最大値が得られることが明らかとなった。以上の知見は、少ないレセプター占有で最大の効果が得られることを示しており、いわゆる余剰レセプターの概念が成立していることが示されたことになる。今後はシナプトニューロゾームなどのインビトロ実験に基づいた直接的な薬物作用(クロライドイオンコンダクタンスの増大)を捉え、レセプター結合占有率との関係を明らかにする必要がある。
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