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1987 Fiscal Year Annual Research Report

天然放射能,特に隕石中の宇宙線生成放射能の測定

Research Project

Project/Area Number 62470037
Research InstitutionNational Museum of Nature and Science,Tokyo

Principal Investigator

島 正子  国立科学博物館, 理化学研究部, 主任研究官 (70113420)

Keywords天然放射能 / 隕石 / 宇宙線生成放射能 / 宇宙線生成核種 / ガンマー線測定 / 低バックグラウンド
Research Abstract

γ線検出器周辺よりの放射能及び宇宙線の進入を防護する設備を初期の目的通りに整えることが出来た.例えば101ー200kevに現れるバックグラウンド値は無防護では18,595カウントあったものを266カウントまで即ち始めの値の約1.5%に,また自然界に存在する^<40>Kの放射能からのバックグラウンドは無防護では355カウント,これまでの防護でも5ー10カウントあったものを1.3ー1.5カウントまで低くすることが出来た. これにより隕石中の天然放射能の測定等天然物質中の放射能をより正確に行うなこが出来るようになった.
昭和61年夏に四国に落下した国分寺隕石中に宇宙線により生成した半減期5.5日の^<52>Mnから7×10^5年の^<26>Alまでの種々の寿命を持つ15個の放射性核種の測定を上記測定器を用いて行った. その結果この隕石は宇宙空間に存在していた間は直径25cm,重量の200kg以上もある大きな物体であったが,地球大気に突入し, 大気中を進む間に大気に向かってきた全面はその衝突の衝撃,摩擦熱の為に消散してしまい,背面の一部約10kgのみが地表に到達したのではないかということが推論された. このことからたとえ宇宙空間に存在している間に表面近くに存在していたと考えられる隕石を我々が手にいれてもこの隕石がもともと小さかったとか,この隕石は空気による摩耗を受けなかったと推論するのは早計であると断言できる.これらの結果については近々研究報告を然るベき学術雑誌に投稿する予定である.また上記の結論は更に宇宙線生成安定核種の測定及び隕石鉱物中に印された宇宙線による飛跡の程度を検出することにより確証できるものと考えている.
本館に設置されているγ線測定装置と質量分析計に別々のデータ記録設備などを接続することができたので,それぞれに必要なプログラムを新しく作り,宇宙線生成放射性核種,隕石中の長寿命核種及びその娘核種,安定核種の測定が平行して行えるようになった.

  • Research Products

    (3 results)

All Other

All Publications (3 results)

  • [Publications] 島正子: Meteoritics. 22. (1987)

  • [Publications] 島正子: Geochimica et Cosmochimica Acta. 52. (1988)

  • [Publications] 島正子: Geochimica et Cosmochimica Acta. 52. (1988)

URL: 

Published: 1989-03-30   Modified: 2016-04-21  

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