Research Abstract |
1.高純度金属(In,Ga,Se,Teなど)中の極微量の酸素の定量:In,Ga,Se,Teなど高純度金属中の極微量の酸素の定量は低融点,高蒸気圧極微量の酸素ということから極めて困難でほとんど定量されていないのが現状であるが, われわれが開発した改良型電量滴定法の原理を用いた新しい分析装置を用うれば1ppm以下までかなりの精度で定量できることを確認した. 2.2元合金中の微量酸素の熱力学的挙動に関する研究:1423Kの温度でNiーS融体については0.26〈Xs〈0.36,CoーS系については 0.35≦Xs≦0.42 の組成範囲で酸素の活量係数を測定し, その組成近傍で酸素の活量係数をはじめ熱力学的諸量は急激な変化を示すことを明らかにし, またCuーS系のデーターも含めて融体構造のモデル計算から, われわれが提案している推定式がよく実験値を表現できることを確認した. 3.In,Gaを含んだ2元ならびに3元系の熱力学的研究:Inを含んだ合金としてはinーBiーTl,InーPbーSb3元液体合金系を選び, Inの活量を測定し, さらに熱力学的諸量を計算した. Gaを含む2元素としてはGaーSb,GaーBi,GaーTe系,3元素としてはGaーSbーBi,GaーSnーIn系中のGaの活量を決定し, 他の熱力学的諸量も決定した. 4.半導体化合物固溶体の熱力学的研究:973〜1173Kで10,30,50,70,80,90,95,100at% GaAsーIn As擬2元系中のGaの活量を決定し, 他の熱力学的諸量についても検討した. 化合物半導体作成上の基礎資料として重要なIn,Asの蒸気圧についてもモデル計算から計算した.
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