1988 Fiscal Year Annual Research Report
電解放電複合研削加工法によるセラミックス加工に関する基礎研究
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62470058
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
辻川 茂男 東京大学, 工学部, 教授 (20011166)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
篠原 正 東京大学, 工学部, 講師 (70187376)
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Keywords | セラミックス / アルミナ / Sic / セラミックスの加工 / 複合研削 / 放電加工 / 電解放電複合研削加工法 |
Research Abstract |
アルミナ焼結体(以下アルミナ)を電解放電複合研削加工法によって表面加工をする際の放電と電解の効果について調べた。 アルミナ試片を0.01〜1mal/l NaOH、HCl、H_3PO_4、NaH_2PO_4、Na_2HPO_4あるいはNa_3PO_4水溶液中に浸漬し、これに加工電極である8mmΦのW線を100gfの力で押しつけた。加工電極と対局(Pt)との間の直流の加工電圧0〜300Vを30min負荷した。いずれの加工条件でも、加工電極の極性が負の場合に最大侵食深さが大きくなった。加工電極が正の場合の最大浸食深さは負の場合のそれの1/10程度であった。以下では加工電極の極性を負として実験を行なっている。加工痕の形状には2ヶのタイプが観察された。最大浸食深さが大きい、すなわち加工量が多い場合には、最大侵食部は加工痕の中央であり、その断面はU型をしている(TyPeI)。一方、加工量が少ない場合には加工痕の中央部はむしろ浅く、最大浸食部は加工痕のふちの部分であって、その断面はW型をしている(TyPeII)。 アルミナを加工する際にはいずれの電解質水溶液中においても、濃度が高いほど、加工電圧が高いほど最大侵食深さは大きくなった。加工電圧が高くなるにつれ、加工痕の形状はTyPeIIからTyPeIへ移行した。加工痕の形状がTyPeIIからTyPeIへ移行する電圧は、最大侵食深さが急激に深くなる電圧であり、常時放電を開始する電圧とも一致する。SEMによる観察、あるいは加工液中に含まれる元祖の分析結果から、アルミナの加工では、まず粒界にたまった焼結助剤が侵食を受け、続いてアルミナ粒の脱離、さらにはアルミナ粒自体の侵食がおこるものと考えられる。また、アルミナの加工液としてはNa_2HPO_4あるいはNa_3PO_4水溶液が適していることがわかった。これらの加工液では、従来加工液に適しているとされた同モル濃度のNaOH水溶液中での加工量より5〜8倍大きい加工量が得られた。これらの液はPH(9〜11)の面からもNaOHより優れる。
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