1987 Fiscal Year Annual Research Report
パルスCVI法による難焼結性粉体のボンディングに関する研究
Project/Area Number |
62470061
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
杉山 幸三 名古屋大学, 工学部, 教授 (50023023)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桑原 勝美 名古屋大学, 工学部, 助手 (40023262)
鈴木 豊 名古屋大学, 工学部, 助手 (60023214)
|
Keywords | CVI / パルスCVI / 粉体のボンディング |
Research Abstract |
平均粒径5μmのSi_3N_4及びBNの粉に微量のでん粉を加え, プレスにより外径18mm, 厚み1.4mmのプリフォームを作り, N_2気流中6時間假焼して試料とした. 空孔率はSi_3N_4が45%, BNが35%であった. Si_3N_4プリフォームに対しB_2H_6(0.5%)ーNH_3ーN_2系からBNのパルスCVIを行ったところ次の結果を得た. 1.温度と保持時間との関係 NH_3/B_2H_6比を40とするとき, 1473Kでは92KPaでの保持時間が0.3秒以下ですでに反応が終結するのに対して, 1373及び1273Kでは反応の終結にそれぞれ1.5秒及び5秒を要することがわかった. パルスCVIにより深部の粒間に析出させるためには反応温度を下げて, 原料ガスが内部へ浸透したのち反応すること, 及び表面への析出を抑制するため保持時間を1秒程度に抑える必要があった. 2.パルス数と内部への充填量 全析出量から表面上の層の重量を差引いた内部充填量は1273Kでは3000パルス後でもなお増加するが, 同じ温度で保持時間を5秒とするとき, 及び保持時間1秒で温度を1473Kとするときはほぼ1000パルスで飽和値に達することが確認された. 3.充填後の断面のSEM観察 1473Kでは約30μm深部までち密に充填するのに対し, 1273Kでは100μmの深部でもかなりの析出が認められた. 4.パルス数と三点曲げ強度との関係 1473Kでは約1500パルスで三点曲げ強度が13MPaに達して飽和するのに対して, 1273Kでは3000パルスで8MPaとなり, なお直線的に強度が増大していることが確認された. 他方, BN粉プリフォームへのBNのパルスCVIは, 四方晶BN粉がりん片状であり, プレス過程でガスの通気孔が著しく減少するために, 充填率はSi_3N_4のそれの約40%程度となり, さらに粗い原料粉が必要であることがわかった.
|
-
[Publications] 杉山幸三: Journal of Materials Science Letters. 6. 331-333 (1987)
-
[Publications] 杉山幸三: Proceedings of 10th International Conference on Chemical Vapor Deposition. (10). 1041-1049 (1987)
-
[Publications] 杉山幸三: 日本金属学会会報. 26. 1036-1043 (1987)