1987 Fiscal Year Annual Research Report
金属導電性ー強誘電性セラミックス界面における固相反応と超高誘電率材料の開発
Project/Area Number |
62470066
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
桑原 誠 九州工業大学, 工学部, 教授 (40039136)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 英嗣 九州工業大学, 工学部, 講師 (40037940)
原 泰毅 九州工業大学, 工学部, 教授 (10039084)
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Keywords | 電子材料セラミックス / 金属導電性セラミックス / 高誘電率材料 / 固相反応 / セラミックス界面 / BLコンデンサ |
Research Abstract |
本研究の目的は,金属導電性を示すBaPbO_3或いはYーBaーCuーO(以下,YBCO)系超伝導体セラミックスの粒界に,BaTiO_3或いはPbTiO_3等の強誘電体相を介在させ,最終的には従来にない高誘電率を有すBLコンデンサ材料の開発を行おうとするものである. その為の予備的研究として以下に示すような実験を行い,それについての結果を得た. 1.BaPbO_3及びYBCO粉体の調製:目的とする性質を有す,それぞれのセラミックス粉体を再現性よく調製する方法が確立された. 2.BaPbO_3ーTiO_2系粉体間の固相反応:各種条件の下での2物質間の固相反応による生成相の熱分析,X線回折及びXMA分析により,BaTiO_3及びPbTiO_3の相が生成することを確認した. 3.BaPbO_3ーTiO_2系セラミックスの接合及び接合界面層の相分析:BaPbO_3及びTiO_2セラミックスの表面を鏡面研磨し,加圧加,1000℃で加熱接合させ,密着の良好な接合体を得た. この接合体の界面でのXMA分析により,その接合界面にはBaTiO_3及びPbTiO_3相が形成されており,これらの相は,BaPbO_3中のBa及びPbがTiO_2側へ拡散することにより生成したものであることが判明した. 4.加熱接合体の電気的測定:加熱接合体の電気容量とtanδを1KHz及び1MHzの周波数で,大気中500℃までの温度で測定した. 接合界面に形成されたBaTiO_3及びPbTiO_3相の存在から期待される120℃及び490℃付近での誘電率の異常は見られず,容量値も低い値にとどまっていたが,これはこれらの物質の結晶化度が低い為と思われる. 5.ホットプレス装置の作成:現在作成が終り,いくつかの試料についてホットプレスの予備実験を行っている.
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[Publications] Makoto Kuwabara;Toshiyuki Ide: Am.Ceram.Soc.Bull.66. 1401-1405 (1987)
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[Publications] Makoto Kuwabara: Japan.J.Appl.Phys.26. L1821-L1823 (1987)
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[Publications] 桑原誠;武藤操;原泰毅;中村英嗣: 粉体および粉末冶金. 34. 149-151 (1987)
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[Publications] Makoto Kuwabara;Kaichiro Nakao;Koji Okazaki: J.Am.Ceram,Soc.71. C110-C112 (1988)
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[Publications] Makoto Kuwabara: Proc, '87 Inter.Symp.on Science and Technology of Sintering. (1988)
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[Publications] 桑原誠: 材料科学.