1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62470139
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
兼松 顕 九州大学, 薬学部, 教授 (70023041)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 康 九州大学, 薬学部, 助手 (50160726)
藤井 郁雄 九州大学, 薬学部, 助手 (70189984)
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Keywords | オピオイドソセプター / μーソセプター / モルヒネ / コデインキサンテート / チオール / ジチオカルボネート |
Research Abstract |
オピオイドリセプターの単離に際して最も重要なことは適切なリガンドの選択である. そこでオピオイドリセプターに対して高い選択性をもち, 且つ強いリセプター結合能をもつモルヒネの化学修飾を中心に研究を進めた. オピオイドリセプターをPCMBやDTMS等のSH基修飾試薬で処理するとオピオイドのリセプター結合が阻害される. この事から, オピオイド受容体の結合部位にはSH基が存在することが示唆されている. 又,オピオイドリセプターの構造保持にはーSーSー結合が必須である事からモルヒネ分子骨格中のCー位にSH基の導入を検討した. まづ, モルヒネのC_6位の水酸法にキサンテート法を導入し,キシレン中150℃で加熱し,その熱転位生成物の構造を解析した. その結果,コデインのキサンテートの場合,α面の立体障害を克服し対応する8位(α配向)に転位することを突きとめた. 一方,イソコデインの場合はキサンテートの生成と同時に転位反応が進行し,対応する8位置換体(βー配向)を定量的に与えた. 更に,ここで得られた8位置換体について加熱したところ,メチルキサンテートのみが転位し,6ーメチルスルフィド体を与えた. 以上のようにコデインキサンテーテ類の熱分解反応により,8位への立体選択的なS官能基の導入が可能になると共に,更に熱転位により6ーチオール体へ変換できる経路を見出すことができた.
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[Publications] 藤井郁雄;十亀弘子;兼松顯: Chem Pharm Bull. 34. 4439-4442 (1986)
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[Publications] 藤井郁雄;是行正子;兼松顯: Chem.Pharm.Bull.(1988)
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[Publications] 藤井郁雄;十亀弘子;兼松顯;高柳域;紺野不器夫: J.Am.Chem.Socy. (1988)
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[Publications] 兼松顯: "化学と薬学の教室" 広川書店, 77-78 (1988)