1987 Fiscal Year Annual Research Report
グルタミン合成酵素遺伝子の器官特異的発現機構の解明
Project/Area Number |
62480011
|
Research Institution | Kyoto Prefectural University |
Principal Investigator |
竹葉 剛 京都府立大学, 生活科学部, 助教授 (10046500)
|
Keywords | グルタミン合成酵素 / 遺伝子 / cDNA / アイソザイム / レタス / イネ / 遺伝子発現 |
Research Abstract |
1.レタス吸水種子から抽出したpoly AーRNAを用いて,λgt11ーcDNAライブラリーを作製した. 抗GSウサギ抗体を用いてスクリーニングした結果, ポジティブクローンλLB41を得た. このクローンの挿入配列は, 既報植物GSのcDNAと高い相同性を示したので, これをプローブとして,ほぼ全長のcDNA λLGS1を得,その全塩基配列を決定した. 2.λLGS1から推定されるレタスGSの構造遺伝子部は1074bpからなる. アミノ酸は358個であり,レタスGSサブユニットの分子量とよく一致する. 植物GSとコード領域での相同性は,アルファルファGS(cytosol:GS_1型)に対して80%(アミノ酸配列で88%)であり,エンドウGS(chloroplast:GS_2型)に対して75%(同上, 78%)であった. 3.このλLGS1がcytosol型であることは明らかであるが,根と葉のいずれで発現するアイソザイムであるのかを決定するために,現在,in situハイブリダイゼイションを行う準備を進めている. 4.genomicライブラリーを作製するに当り, いろいろな植物のゲノムサイズを文献で調べたところ,レタスは8×10^9bpと相当大きいことが判明したので,ゲノムサイズのより小さなイネ(1×10^9bp)について, 器官特異的アイソザイムのクローンを単離することとした. 5.イネの根, 葉, および登熱中種子のpoly AーRNAから,それぞれλgtllーcDNAライブラリーを作製し, レタスGSーcDNAをプローブとしてGSクローンを単離した. 各ライブラリーよりそれぞれ10個前後のポジティブクローンを得, 制限酵素地図, シークエンスにより整理したところ,根からcytosol型1種, 葉からcytosol型2種, chloroplast型1種, 登熱中種子からcytosol型1種, 合計5種のcDNAを単離した. 重要なことは, それらがすべて異なることである.
|