1988 Fiscal Year Annual Research Report
イネプロトプラストへのDNA導入と再分化植物における遺伝子発現
Project/Area Number |
62480029
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Research Institution | TOHOKU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
日向 康吉 東北大学, 農学部, 教授 (00005589)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鳥山 欽哉 東北大学, 農学部, 助手 (20183882)
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Keywords | イネ / プロトプラスト / エレクトロポレーション / 遺伝子導入 / DNA / GUS遺伝子 / APH(3')II遺伝子 |
Research Abstract |
イネプロトプラストにエレクトリポレーション法によりカナマイシン抵抗性遺伝子を導入し、抗生物質G418で選抜したカルスから緑色植物体を再分化させた。さらに、サザン法により外来遺伝子の挿入を確認した。 イネ品種ヤマホウシの葯培養由来のカルスをAA培地で振盪培養して、それからプロトプラストを単離した。プロトプラスト(2×10^6/lm)を氷冷したMES butter(0.5mMMES,7mMKCl,4mMCaCl_2,0.36M mannitol,ph5.8)に懸濁し、プラスミドpCNとpBI221(それぞれ15Mg/ml)を加えた。pCNはCaMV35S promoterとTn5に由来するAPH(3')II遺伝子を持ち、一方、pBI221はGVS遺伝子を持っている。エレクトロポレーションはコンデンサーの放電で得られる電気パルスで行った。培養2日目にGVS assayを行い活性が検出されたものについて培養を続けた。培養4週目に2mg/1G418 sulfateと1%agaroseを添加したNO3培地に移植して2週間培養し、形質転換体を選抜した。 G418に耐性を示した19個のカルスから緑色植物体が5個再分化した。これらの植物体を50mg/1 kanamycin sulfateを含む培地で移植しても新展開葉は白色化せずカナマイシン抵抗性であることがわかった。また、全個体の葉においてTn5由来のAPH(3')II活性が認められた。さらに、サザンブロットの結果、pCNのインタクトな遺伝子、またはその一部(1-数コピー)がイネの染色体に組み込まれていることがわかった。植物体についてGUS活性は見られなかった。
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