1987 Fiscal Year Annual Research Report
果菜類の接ぎ木栽培における台木の生理機能と生長制御
Project/Area Number |
62480037
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
五味 清 千葉大学, 園芸学部, 教授 (30040819)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸尾 達 千葉大学, 園芸学部, 助手 (20143266)
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Keywords | 接ぎ木栽培 / 台木 / 無機成分 / イオンクロマトアナライザ |
Research Abstract |
果菜類の接ぎ木栽培における台木の生理機を解明し, 生長制御を行ったり, 収穫果実の品質の向上に対する栽培学的対策を見いだそうとして,キュウリ,トマトを材料に試験を実施する計画で,本年度についてはキュウリを用いて, 大きく2つの試験を行った. 1.台木の種類と環境条件が, 生体内の各種生理活性物質の挙動に及ぼす影響について 材料は, 穂木にはキュウリ黄金女神2号を供試し, 台木には白根クロダネカボチャ・新土佐1号を用いた. 試験は, 土耕法,水耕法を用いて, ガラス室及びファイトトロン内で行った. 光条件・夜温・窒素施用量・土壌水分含量などの環境条件を変えて栽培して,各種環境条件下における生育・収量・品質, 及びいっ泌液中無機成分組成・糖・有機酸組成・濃度について調査した. その結果, いっ泌液中の無機及び各種成分濃度・組成は環境条件により変化するが, 台木の種類により, 大きく特徴づけられることが判明した. 現在, それらのパターンと生育・収量・品質の関係について, より詳細に検討中である. 2.台木の種類と環境条件が無機成分及び水分吸収に及ぼす影響について, 上記試験と同じ試験設計で,各区におけるいッ泌液中の無機成分, 並びに植物体中の無機成分を経時的に分析・測定し無機成分・水分吸収について詳細に検討を加えた. 詳細は現在検討中であるが, イオンクロマトアナライザ(主要購入設備)を利用することで, 極微量のサンプルから多くのデータを得る手法もほぼ確立した.
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