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1987 Fiscal Year Annual Research Report

カイコプロテアーゼとそのインヒビターに関する研究

Research Project

Project/Area Number 62480048
Research InstitutionKyoto Institute of Technology

Principal Investigator

江口 正治  京都工芸繊維大学, 繊維学部, 教授 (00027856)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 東 政明  京都工芸繊維大学, 繊維学部, 助手 (20175871)
Keywordsカイコ / プロテアーゼインヒビター / 糸状菌 / 血液 / 皮膚 / 生体防御
Research Abstract

まず,カイコに存在する蛋白性インヒビターの標的酵素の一種である硬化病菌Beaiveria bassianaのプロテアーゼの性質を調べた. この菌の生成する酵素(部分精製)の最適PHは約10,分子量は約22,000であり,低濃度のPCMB及び高濃度のPMSFによって活性阻害された. 基質特異性については,天然基質のカゼインの分解活性が最も強く,ヘモグロビン,フィブリノーゲンなども分解したが,γーグロブリン,牛血清アルブミンなどに対する活性は弱かった. また,7種の合成基質に対する酵素活性は非常に低いことが分った. 続いて,カイコの血液及び皮膚中の糸状菌プロテアーゼインヒビターの分離,精製を進めると共に,性質を調べた. Aspergillus melleus及びBeauveria bassianaのプロテーアーゼに対するインヒビターをDEAEーSephacelカラムで分離すると,共にF及びD型の2つの主峰が見出されたが,インヒビタピークの大きさには差が認められた. 一方,皮膚のインヒビターの場分,同じカラムによって主峰F型がみられ,上記両糸状菌酵素を強く阻害した. この結果からも,F型が生体防御の面でとくに重要ではないかと推論した.
F及びD型インヒビターの精製のため,5齢幼虫の血液を硫安分画(30〜60%)し,DEAEーSephacellカラムによって非吸着部(F)と吸着部(D)に溶出した. 前者はさらにCMーToyopearlに吸着,溶出させ,ついでUltrogel202カラムでゲル瀘過を行った. 後者についてはSephacel(2回目)及びUltrogel AcAー54カラムによって精製を進めた.
前述のように,F型インヒビターは病知学的観点からの重要性が考えられたので, カイコ血液から精製したこのインヒビターを硬化病菌の一種B.bassianaの胞子に作用させた. その結果,胞子の発芽と発芽管の伸長を抑えることが明らかになった. このような事から,F型はカイコの生体防御作用の一端を担っているものと考えられる.

  • Research Products

    (3 results)

All Other

All Publications (3 results)

  • [Publications] 江口正治: 化学と生物. 25. 262-267 (1987)

  • [Publications] Eguchi M.: Comparative Biochemistry and Physiology. (1988)

  • [Publications] Eguchi M.: Journal of Invertebrate Pathology.

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Published: 1989-03-30   Modified: 2016-04-21  

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