1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62480065
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
新本 光孝 琉球大学, 農学部, 教授 (20045115)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新里 孝和 琉球大学, 農学部, 助手 (50045118)
石嶺 行男 琉球大学, 農学部, 助手 (30045116)
米盛 重友 琉球大学, 農学部, 講師 (40045125)
山盛 直 琉球大学, 農学部, 教授 (90045097)
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Keywords | 熱帯 / 亜熱帯地域 / 食糧戦略 / 森林資源 / 栽培及び野生植物 / 天然記念物 / 資源植物の分布 |
Research Abstract |
昭和63年度は、西表嶋東部地区を対象に、植生調査を中心におこなった。その結果を要約すると、次のとおりである。 1.森林の植生は、立地の異なる箇所に14箇のプロットを設け、林床調査をおこない、植物を採集して〓葉標本を作製した。立地のちがいによって出現種も異なるが、特に海岸林と山地林では、構成種に差異が認められた。全出現種は31科42種で、着生植物4種、ツル植物14種であった。 2.森林資源の調査は、51個の調査箇所を無作為に抽出し、ライン調査によっておこなった。その結果、出現樹種は90種で、熱帯性のサキシマスオウノキ、リュウキュウコクタン、ヒルギ、フクギ等が出現するところに特徴が認められた。胸高直径別には、10cm以下の林木が全本数の約80%を占め、小径木の多いことが認められた。 3.集落の屋敷内の自生及び栽培植物について調査をおこない、それぞれの植物について頻度を算出した。そのうち、豊原及び大原について頻度の高い順に列記すると次のとおりである。豊原では、86科226種、クロトン64%、ヤエヤマコクタン64%、サンダンカ56%で、大原では、87科233種、クロトン66%、センネンボク57%、サンダンカ54%であった。 4.放牧地及び採草地の植生について調査した。放牧地は管理の悪い場所では牧草種外の種が多く、とくに在来種のチガヤ、混入種と思われるフタシベネズミノオが出現頻度、優占度とも高かった。採草地では、牧草種外の混入種、在来植物の構成割合が造成後の経過にともなって変遷する。牛のきっ食植物は89種、否きっ食植物は28種を記録した。 5.農耕地の植生は、相観が均質・均一と認められる水田及びサトウキビ畑を対象に春と夏に分けて調査し、季節別の植生に変化のあることを明らかにした。さらに、植物を採集して〓葉標本を作製した。なお、調査は、Braun-Blanquet法によりおこなった。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 新本光孝: 100回日本林学会研究論文集. 100号. (1989)
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[Publications] 新本光孝: 琉球大学農学部学術報告. 36号. (1989)
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[Publications] 新里孝和: 琉球大学農学部学術報告. 36号. (1989)
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[Publications] 山盛直: 琉球大学農学部学術報告. 36号. (1989)
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[Publications] 石嶺行男: 琉球大学農学部学術報告. 36号. (1989)
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[Publications] 米盛重友: 琉球大学農学部学術報告. 36号. (1989)