1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62480073
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
多田 敦 筑波大学, 農林工学系, 教授 (50133012)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐久間 泰一 筑波大学, 農林工学系, 講師 (10133589)
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Keywords | ハス田 / 土壌物理性 / 圃場整備 / 低平地 / 農道 / 用排水路 / 圃場区画 |
Research Abstract |
昭和62年度は,計画に従って, 1.ハス田の土壌断面の実態把握,2.ハス田の保持すべき機能の検索,3.ハス田の土壌物理性,圃場整備に関する問題点の把握の3課題について研究を行った. 各課題のこれまでに得られた結果に要約すると次のとおりである. 1.ハス田の土壌断面の実態把握 全国のハス田面積は6000ha余りあり,茨城県は第1位の面積を占めるが,霞ヶ浦周辺には茨城県の半分以上の面積に達するハス田がある. 霞ヶ浦周辺の作土層の厚さをコーンペネトロメータまたはベーン剪断試験器によって測定してみると,30〜60cmと幅があり,その下層は硬盤になっており,作業する人間はこの硬盤でささえられる. 作土層の厚さが何故圃場によって異なるのかを検討するため, 湖岸から台地下にむかって距離別にコーンペネトロメータによる土壌硬度を測定した. 結果は, 湖岸測で作土は厚く,除々に減じて台地ぎわで最も薄く,30cmを欠く程度であることがわかった. ききとりによると収穫時の水流噴射によってこの層の厚さが増すことが指摘された. 一方,水田からの転作直後は30cmをきるほど浅い. あわせて仮比重,真比重,三相分布,各深さの粒径組成の相違の有無などを測定した. 2.ハス田の保持すべき機能の検索 現地調査,文献,ききとりなどによって,ハス田が保持すべき土層条件,物理性,圃場条件などを整理した. 3.ハス田の問題点 農道,用排水路,水田非灌漑期の用水の確保,合理的土層条件などに問題があるので,来年度以降の研究の重点としたい. 4.予算の執行:備品として,工中水圧測定用プログラマブルペンレコーダを購入した.
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