Research Abstract |
1.ウシ胎子血中Estrone(E_1)は, Estradiolー17β(E_2)より高濃度で推移したが, 有意な変動はみられなかった. 2.ウシ羊水中のE_1は4ヶ月令ではE_2より非常に高値を示し, 共に低下した. その後再び増加したが, E_2の増加率が高く, 9ヶ月ではE_2と同レベルに達した. 3.母胎盤中のE_1,E_2は,胎令を通し高値で推移し, 9ヶ月では急増した. 4.ウシ羊水中のProgesterone(P), 20αーOHP,17αーOHPの3つの黄体ホルモンの中では, 20αーOHPが最も高く, 17αーOHPとともに一定の変動はみられなかった. 一方Pは, 胎令が進むにつれ漸増する傾向を示した. 5.母胎盤中の黄体ホルモンの中では, 17αーOHPが最も高い値を示したが, 9ヶ月で減少した. 20αーOHPは, 17αーOHPより低値であったが, 妊娠後期で増加した. 6.母胎盤中のPGF代謝産物は, E_1,E_2と同様かなり高濃度に認められ更に, 9ヶ月では急増した. 7.胎子副腎, 胎盤の一般組織, 電顕組織標本を月令ごとに作製し, 観察中である. 8.当初副腎のACTHレセプターの検索を計画し, 数回検討したところ, 材料採取の問題で困難なことが判明したので, 副腎細胞培養法によるホルモン反応をみる方法に変え, 検討中である. 9.交付申請書において, 旅費, 謝金を計上したが, 当初予定した北海道における材料採取が, できなくなったので, 東京都内で採取した関係上, 費目の変更が生じた. さらに担当研究室に, 一般組織観察用顕微鏡のオイルレンズが不備のため, 追加購入した.
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