1988 Fiscal Year Annual Research Report
腸管神経叢における神経伝達物質の局在と動態。レーザー凝固法と免疫染色法による研究
Project/Area Number |
62480093
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Research Institution | 山梨医科大学 |
Principal Investigator |
小林 繁 山梨医科大学, 医学部, 教授 (00018342)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 道子 山梨学院短期大学, 食物栄養科, 助教授 (40136221)
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Keywords | 腸管神経叢 / 神経伝達物質 / レーザー光凝固法 / 免疫組織化学 / カハールの間質細胞 |
Research Abstract |
(1)腸管神経叢の微細構造一般について 免疫組織化学法、走査電子顕微鏡法、およびChampy-Maillet法による光学顕微鏡法を使って検討した。腸管神経叢の網目構造を作る神経を電気コードにたとえると、ニューロンの突起は電線に相当し、これらを支えるグリア細胞は絶縁膜に相当することを明らかにした。 (2)モルモット小腸の深筋層神経叢について レーザー光凝固法で切断実験を行なったモルモット小腸の深筋層神経叢の微細構造を免疫組織化学、走査電顕法、透過電顕法で検討して、神経切断端の再生・変性現象を記載した。 (3)カハールの間質細胞の本体の解明 腸管神経叢の自律神経終末装置については不明な点が多い。特にS.R.Cajal(1889,1911)が記載した間質細胞をめぐって数多くの学説が提出されていた。免疫組織化学、走査電顕法にレーザー光凝固法を用いた研究によって、カハールの間質細胞と呼ばれたものは本来、グリア細胞と神経突起が合体したものをS.R.Cajalが細胞とみなしたものである事実を明らかにした。 平成元年度は本研究の最終年度にあたる。従来の研究結果を踏まえ、また新しい実験データを加えて、腸管神経叢における神経伝達物質の流れを解明しようとしている。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 小林繁,鈴木道子,西坂剛: 組織細胞化学1988. 155-166 (1988)
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[Publications] 小林繁: 日本小児外科学会雑誌. 24. 1411-1425 (1988)
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[Publications] S.Kobayashi;M.Suzuki;T.Nishisaka: Arch.Histol.Cytol.52 suppl.(1989)
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[Publications] S.Kobayashi;J.B.Furness;T.K.Smith;S.Pompolo: Arch.Histol.Cytol.52. (1989)