1988 Fiscal Year Annual Research Report
ヒトIgEーFcレセプターおよびIgE結合因子の生物学的解析
Project/Area Number |
62480164
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
淀井 淳司 京都大学, 医学部, 助手 (80108993)
|
Keywords | FcεR2 / CD23 / IgE結合因子 / ILー2R / ILー4 / ILー2 / 遺伝子導入 |
Research Abstract |
1.我々は、FcεR2がHTLVーI(+)T細胞株(ED)および好酸球細胞株(EOLー3)に発現していることを発見し、B細胞株(JIJOYE)、単球系細胞株(U937)とあわせ各種細胞株におけるFcεR2の発現調節を比較検討した。その結果、これまでの常識とは異なりU937やEOLー3においてはγIFNがFcεR2発現を増強することを明らかにし、また、IgEや抗FcεR2モノクローナル抗体は、細胞表面でのFcεR2発現を増強するが、U937、JIJOYEにおいてはこの発現増強はmRNA増加を伴っておらず、主として表面への蓄積を示すと考えられたが、EDにおいては抗FcεR2モノクローナル抗体がFcεR2のmRNA発現を増強していることが明らかとなった。また、サンドイッチELISA法によるIgE結合因子(可溶性FcεR2)の測定により、FcεR2を発現している細胞はいずれもIgE結合因子を産生放出していることが明らかになった。 2.クローニングされたcDNAを各種ヒト細胞株へ導入することにより得られたリコンビナントIgE結合因子のSDSーpage解析によりIgE結合因子は導入された細胞により異なった大きさのものが出来さらにこれらサイズの異なったIgE結合因子はそのIgE産生調節能にも違いがあることが明らかになった。 3.抗FcεR2モノクローナル抗体(H107)を用いた解析によりヒト未梢血に置けるIgE産生がこの抗体により析えられ、またある種のBCLL患者細胞やFcεR2遺伝子導入を行ったYT細胞がH107と第二抗体を用いることによりILー2RCTac)の発現増強をもたらすことが明らかとなり、今後FcεR2の受容体としての機能およびILー2/ILー2Rシステムとの相互関係の解析に期待がもたれる。
|
Research Products
(8 results)
-
[Publications] Junji,Yodoi: Proceeding of the symposium on the Mucosal Immunirty 1985. 80-93 (1988)
-
[Publications] Mitsufumi,Mayumi: Clin.Exp.Immunol.71. 202-206 (1988)
-
[Publications] Junji,Yodoi: Progress in Allergy. (1989)
-
[Publications] Takumi,Kawabe: J.Immunol. 141. 1376-1382 (1988)
-
[Publications] Mitsufumi,Mayumi: Molecular Immunol.
-
[Publications] Claudio,Carini: Proc Nutl Acud Sci USA.
-
[Publications] Hiroshi,Ishida: Immunology Letter.
-
[Publications] Masaya,Hosoda: J.Immunol.