1987 Fiscal Year Annual Research Report
免疫グロブリン遺伝子の発現を制御する調節因子の単離とその制御機構の解明
Project/Area Number |
62480166
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Research Field |
Immunology
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
渡辺 武 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (40028684)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岸 裕幸 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (60186210)
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Keywords | エンハンサー / ヒト免疫グロブリンH鎖遺伝子 / プロモーター / DNA結合蛋白 / マイクロインジェクション |
Research Abstract |
免疫グロブリン遺伝子は,B細胞においてのみ遺伝子の再配列とその発現が生じる. このような免疫グロブリン遺伝子の細胞特異的な発現調節には, CiSに作用するDNA領域と, それらに対してtransに働きかける核内蛋白因子が重要な働きをする. 特にトランスに作用する蛋白因子の解明は遺伝子発現のコントロールの解析に非常に重要である. 我々はヒト免疫グロブリンH鎖遺伝子を用いて,H鎖遺伝子のプロモーター領域およびエンハンサー領域に結合する核内蛋白を精製し,H鎖遺伝子の細胞特異的発現のメカニズムの解明を行みている. 本年度において明らかにした事は以下のごとくである. (1)ヒトH鎖プロモーター領域の保存された8塩基配列(ATGCAAAT)に特異的に結合する核蛋白をヒトBリンパ芽球細胞株より精製した. その分子量は74KDaであった. (2)ヒトH鎖遺伝子(再配列を終えた発現型DNA)を線維芽細胞(マウスL細胞株)に組み込んで得られた安定形質転換細胞では,H鎖遺伝子の転写は起らないが,この細胞に骨髓腫細胞あるいはB細胞株の核蛋白をマイクロインジェクションすると,H鎖遺伝子の発理誘導が生じる. H鎖遺伝子の発理する核内蛋白をこの方法を用いて精製した. 精製された96KDaの蛋白は,それ自体で,H鎖刷伝子の発現を誘導した. また,この蛋白は,H鎖エンハンサーのE3領域に相当する塩基配列に結合した. 現在 この蛋白のアミノ酸配列を決定中である. (3)ヒトH鎖遺伝子エンハンサー領域のE1領域に結合する核蛋白をB細胞より精製した. (4)in vivo,および in vitro転写系を用いて,上記の精製核蛋白の転写誘導活性を検討した.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Kitamura,D.;Maeda,H.;Araki,K.;Kudo,A.;Watamabe,T.: European Journal of Immunology. 17. 1249-1256 (1987)
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[Publications] Wang,J.;Nishiyama,K.;Araki,K.;Kitamura;Watanabe,T.: Nucleic Acid Research. 15. 10105-10116 (1987)
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[Publications] Nishimura,Y.;Yokoyama,M.;Araki,K.;Ueda,R.;Kudo,A.;Watanabe,T.: Cancer Research. 47. 999-1005 (1987)
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[Publications] Maeda,H.;Araki,K.;Kitamura,D.;Wang,J.;Watanabe,T.: Nucleic Acids Research. 15. 2851-2867 (1987)
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[Publications] Motomura,M.;Kitamura,D.;Araki,K.;Maeda,H.;Kudo,A.;Watanabe,T..: Molecular Immunology. 24. 759-764 (1987)
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[Publications] Yokoyama,M.;Nishimura,Y.;Watanabe,T.: Jpn.J.Cancer Res.78. 1251-1257 (1987)