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1988 Fiscal Year Annual Research Report

アルコール代謝の個人差と酵素多型との関係

Research Project

Project/Area Number 62480184
Research InstitutionKobe University

Principal Investigator

溝井 泰彦  神戸大学, 医学部, 教授 (00030809)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 福永 龍繁  神戸大学, 医学部, 助手 (70156800)
足立 順子  神戸大学, 医学部, 助手 (40030887)
藤原 敏  神戸大学, 医学部, 講師 (20173487)
Keywordsアルコール代謝 / 食事 / 初回通過効果 / 経静脈投与 / ミカエリスメンテン速度式 / コンパートメントモデル
Research Abstract

1.エタノール代謝に及ぼす食事の影響について調べた。被検者をアルデヒド脱水素酵素(ALDH)アイソザイムの欠損者と正常者に分け、食事後に体重当り0.1gのエタノールを経口及び経静脈投与し、空腹時投与との差異を検討した。経口投与では、血中エタノール濃度は空腹時に比べて有意に低くなり、速やかに血中から消失した。血中エタノール濃度曲線下面積は、空腹時の経口投与に比べ著しく減少し、正常者は88%、欠損者は79%の減少であった。経静脈投与の場合、両被検者共に空腹時に比べ食事後には約20%減少した。血中アセトアルデヒド濃度は欠損者に於いてのみ上昇し、最高血中濃度は経口投与時28μM、経静脈投与時20μMであった。又、経口・経静脈いづれの投与方法の場合も、空腹時よりも食事後投与の場合に高くなった。食事後に曲線下面積が減少したこと及び食事後の血中アセトアルデヒド濃度が高くなったことは、初回通過効果だけでなく、食事によって胃腸管からのエタノール吸収の遅れと吸収効率の低下が起こると共に、肝血流の増加とそれに伴うエタノール代謝の亢進等の要因が関係すると考えられた。
2.エタノールを経静脈投与し、吸収過程の影響を除いた状態でのエタノール代謝を、コンパートメントモデルを適用して解析した。12人の健常人(正常者6人、欠損者6人)に体重当り0.1gのエタノールを投与し、血中エタノール濃度曲線をMichaelis-Menten型酵素反応を消失過程に持つone-compartment open modelに当てはめ、非線形最小二乗法でMichaelis-Mentenの定数(Km値・Vmax値)を計算した。血中エタノール濃度は点滴終了時に最高となり、その後曲線的に減少した。エタノール濃度の最高値は2.8mMから9.4mM迄分散し、Km値、Vmax値にき大きな個人差が見られ、エタノールが体内に拡散する速度と拡散スペースの容積もエタノール代謝の重要な因子であることが判った。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] Tatsushige FUKUNAGA: "Biomedical and Social aspects of Alcohol and Alcoholism" Elsevier Science Publisher, 469-472 (1988)

URL: 

Published: 1990-03-19   Modified: 2016-04-21  

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