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1987 Fiscal Year Annual Research Report

肺の線維化と気腫化の発症機構に関する研究ーcell to cell Interactionの立場からー

Research Project

Project/Area Number 62480201
Research InstitutionYamagata University

Principal Investigator

高橋 敬治  山形大学, 医学部, 講師 (50004685)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 池田 英樹  山形大学, 医学部, 助手 (10175193)
佐藤 忍  山形大学, 医学部, 講師 (90113951)
Keywords肺線維化 / 肺気腫化 / ビタミンE / ブレオマイシン / 血清エラスターゼ活性 / 過酸化脂質 / SOD / BALF細胞
Research Abstract

ビタミンE(以下VE)欠乏状態でのブレオマイシン(以下BLM)投与は終局的に肺の気腫性変化を惹起する. VE欠乏状態でBLMを投与すると,肺の圧量曲線上 肺弾性収縮圧の減少,静肺コンプライアンマの増加など気腫性変化が観察された. この弾性収縮圧の減少は,生食充填圧量曲線の検討より,組織自体の伸展性の増加によると考えられたが,肺胞気管支洗浄液(BALF)の脂質分析より,燐脂質,総レシチン量,不飽和レシチン量が,BLM投与群は無処置群より,減少し,更にVE欠乏BLM投与群ではこれらの脂質量が有意に減少し,この肺弾性収縮圧の減少に表面活性物質の変化も加わっていると考えられた. VE欠乏状態でのBLM投与は,BLM単独投与よりもII型上皮の燐脂質代謝が異常となり,肺表面活性物質の産生が抑制されたことを示している. BALF中の総細胞数は,BLM投与群ではともに処置7日目前後にピークに達した. BLM投与による好中球の増加が, VE欠乏状態では,特に後期に抑制されていた. 肺胞マクロファージはBLM単独投与群,VE欠乏BLM投与群ともに差を認めなかった. VE欠乏飼料で飼育したものでは,血清,肺組織ともにVE濃度の減少は明らかであった. 組織中のSOD活性,過酸化脂質(LPO)はBLM投与例では,ともに同様の経時変化を示し,VE欠乏がBLM投与によるSOD及びLPO値の変動に基本的な影響を及ぼさないと考えられる. この組織のSOD活性及びLPO値はBALF中総細胞の増加は約一週間遅れて,細胞数と逆の変動を示した. このことは,肺胞腔内之出現した, あるいは出現する過程での好中球,マクロファージ,リンパ球などが,LPO値,SOD値の変動に影響を与えていることを示している. 血清エラスターゼ活性は,BLM単独投与群とVE欠乏BLM投与群間に差があり,BLM単独投与群では投与初期に低値を示し,経時的に増加し,VE欠乏BLM投与群は処置早期にはコントロールと同値だが,経時的に減少傾向を示した.

  • Research Products

    (6 results)

All Other

All Publications (6 results)

  • [Publications] 長内和弘: 日本胸部疾患学会雑誌. 25. 444-450 (1987)

  • [Publications] 中村秀範: 日本胸部疾患学会雑誌. 25. 539-547 (1987)

  • [Publications] Shinobu.Sato: Tohoku J.exp.Med. 152. 325-331 (1987)

  • [Publications] Kazuo.Takada: Tohoku J.exp.Med. 153. 137-144 (1987)

  • [Publications] Hidenori.Nakamura: Lung. 116. 1-16 (1988)

  • [Publications] Kazuhiro.Osanai: Am Rev Respir Dis. (1988)

URL: 

Published: 1989-03-30   Modified: 2016-04-21  

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