1987 Fiscal Year Annual Research Report
双極感情病と妄想型分裂病における生化学的マーカーの異同について
Project/Area Number |
62480242
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
高橋 良 東京医科歯科大学, 医学部, 教授 (70009918)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 明子 東京医科歯大学, 医学部, 教務職員
南海 昌博 東京医科歯科大学, 医学部, 医員
仙波 純一 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (30183429)
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Keywords | 5ーHT取り込み / ^3Hーimipramine結合 / ^3Hーparoxetine結合 / 双極感情病 / うつ病血清 / 除タンパク血清 / ヒト血小板 |
Research Abstract |
本年度は双極感情病, 妄想型裂病者のサンプリングがまだ不十分なため, 以下の研究を行なった. I)健常者血小板における5ーHT取り込み部位と^3Hーparoxetine結合との関係を明らかにするため, 健常者10名の血小板^<14>Cー5HT取り込み実験と^3Hーparoxetine結合を同時に施行した. 各種パラメーターの相関を調べたところ^<14>Cー5HT取り込みのVinvxと^3Hーparoxetine結合のBrnaxに自意の正の相関が認められた. 更にヒト血小板での各種5ーHT取り込み阻害剤の^<14>Cー5HT取り込みと^3Hーparoxetine結合のKi値にも正の相関が認められた. 以上の結果からヒト血小板における5ーHT取り込みは, ^3Hーparoxetine結合で標識されるその取り込み部位に依存することが示唆された. 次に健常者の血清と除蛋白血清のラット脳膜標品に対する阻害率と血小板の^<14>Cー5HT取り込み, ^3Hーparoxetine結合の各パラメーターとの相関を調べたが, 有意な相関は認められなかった. II)健常者と双極絶感情病者を含むうつ病者の血清あるいは除蛋白血清を用いてラット脳膜標品の^3Hーparoxetine結合, ^3Hーinmipramine結合に対する阻害率を比較検討したところ, すべての実験系で両者に有意の差は認められなかった. 健常者では^3Hーparoxetine結合と^3Hーimipramine結合に対する血清の阻害率とに相関が認められなかったが, うつ病者においとは正の相関が認められた. これらの結果から健常者とうつ病者では, 血清阻害の絶対量では両者に差異は認められなかったが, ^3Hーparoxetine結合と^3Hーimipramine結合に対する血清の阻害率の相関でみると両者に質的な差異が存在している可能性は否定できない.
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Research Products
(1 results)