1987 Fiscal Year Annual Research Report
DMH誘発ラット大腸癌肝転移モデルにおける免疫化学療法の転移抑税効果に関する研究
Project/Area Number |
62480279
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
畠山 勝義 新潟大学, 医学部附属病院, 助手 (90134923)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
牛山 信 新潟大学, 医学部附属病院, 医員
太田 一寿 新潟大学, 医学部附属病院, 医員
須田 武保 新潟大学, 医学部附属病院, 医員
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Keywords | ラット大腸癌の肝転移モデル / 免疫化学療法による肝転移抑制 |
Research Abstract |
DMH誘発ラット大腸癌皮下継代株である分化型腺癌株,粘液癌株の2系につき皮下継代を重ね維持している. このうち粘液癌株については初代培養に成功し, 現在40代にわたって継代,維持されている. この細胞系は一定した増殖速度を保っており,これらを同系ラットの皮下に移植することにより,由来する皮下継代株と同じ組織型を示す腫瘍を形成することが明らかとなっている. 電子顕微鏡的形態,染色体分析等については現在検索中である. 転移に関する実験では,上記で得られた培養細胞の1×10^2個を同系ラットに皮下移植した場合,移植後60日で全例に多発性の肺転移を形成し,約90日の経過で死亡することが明らかとなった. また,同細胞1×10^7個の門脈内注入実験では,全例に肝での着床,増殖がみられている. さらに,本研究の主たるモデルとなるべき,培養細胞の同系ラット盲腸漿膜下移植では,同細胞1×10^7個を盲腸漿膜下に移植した場合,同部で腫瘍が全例で発育し,約60日後の開腹所見では,5匹中,2匹に肝転移を認めた. 現在,この転移巣を再度,培養細胞とし,漿膜下移植をくり返すことにより,肝への高転移性クローンを作製すべく実験中である. 肝転移抑制に関する免疫化学療法については,63年度に研究を進めている予定である.
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