1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62480284
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
杉町 圭蔵 九州大学, 医学部, 教授 (00038762)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斉藤 純 九州大学, 医学部, 医員
是永 大輔 九州大学, 医学部, 助手 (90170414)
岡村 健 九州大学, 医学部, 助手 (40152334)
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Keywords | 胃癌の進展 / 癌細胞核DNA量分布パターン |
Research Abstract |
胃癌の原発巣とリンパ節転移巣のDNAパターンを比較した. 早期胃癌10例中7例(70%)に, リンパ節転移巣のDNAパターンが原発巣より狭い分散を示すPloidy reductionが認められた. 進行胃癌でも20例中11例(55%)にPloidy reductionが認められた. このPloidy reductionの原因を検討した. 転移リンパ節内の癌の量との関係をみると, 転移した癌の量が少ないものでは66%に, 多いものでは55%にPloidy reductionを示しており, 癌の量の多少とは関連が小さいようであった. stem lineとの関係をみると, Ploidy reduction例ではstem lineが原発巣4.4c±0.8c,リンパ節転移巣3.1c±0.6cと有意に小さくなり, 逆にPloidy reductionのない例では原発巣3.6c±0.8c,リンパ節転移巣3.2c±0.9cとあまり変化しなかった. すなわちPloidy reductionに際してはDNAのstem lineも変化して小さくなっていた. さらに組織型との関係についてみると, 分化型では91%(10/11)がPloidy reductionを示しているのに対し, 未分化型では42%(8/17)しかPloidy reductionを示してなかった. 以上より, 胃癌ではリンパ節転移に際して, DNAパターンがPloidy reductionを示す例が55〜70%も認められ, それは分化型に多く, それらのDNAパターンのstem lineも変化して小さくなっていることが明らかになった. 胃癌の深達層別のDNAパターンを検討した. 未分化型では20例中6例, (30%)が癌の深達層別のDNAパターンが変化した Heterogenous typeであったが, 分化型では8例中4例(50%)がHeterogenousであった. 未分化型のHeterogenous typeは腹膜播種と, 分化型のHeterogenous typeは静脈侵襲との関係が深いようであった. 以上の点に関しては症例を重ねて, それらの事実を確実にしてゆくことが必要である.
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Haraguchi M. et al.: Cancer. 59. 922-924 (1987)
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[Publications] OKAMURA T. et al.: Cancer. 59. 1154-1160 (1987)
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[Publications] Ezaki T. et al.: Cancer. 61. 106-109 (1988)
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[Publications] Korenaga D.et al.: Cancer.