1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62480317
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
岩田 久 名屋屋大学, 医学部, 助教授 (90023796)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉橋 裕二 名古屋大学, 医学部, 助手 (40174974)
佐藤 啓二 名古屋大学, 医学部, 講師 (20178726)
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Keywords | 関節軟骨破壊 / 軟骨修復 / ゼラチナーゼ / メタロプロティナーゼインヒビター / 骨形成因子軟骨誘導 |
Research Abstract |
変形性関節症(OA)では、関節軟骨の破壊修復の混在が随所にみられるのが特徴であり、薬物療法、手術療法いずれにおいてもその目的とするところは、破壊を最小限にとどめ修復機序に期待する点である。種々非ステロイド性消炎鎮痛剤は、多くは、関節軟骨プロテオグリカン合成を阻害するが、この点に関し、軟骨スライス、あるいは培養軟骨細胞を用い、^<35>S存在下のパルスラベルにより、プロテオグリカン合成におよぼす薬剤の影響を検討した。結果は多くの薬剤で最高30%までの合成抑制がみられ、それは、蛋白合成阻害であることが明らかであった。昨年確立した骨形成因子(BMP)存在下の未熟間葉系細胞の軟骨細胞への単居培養系にみる細胞分化実験は、OA関節軟骨が、荷重部などほとんどの関節軟骨が消失し、周囲又は軟骨下骨組織からの維持芽細胞で被ふくされ、それが軟骨細胞に分化する臨床例のモデルとも考えられ、種々薬剤のOA関節症の修復に対する影響として検討した。インドメタシン、ジクロフェナックいずれも常用量では、細胞接着、軟骨細胞の分化などには全く影響しなかった。しかしジクロフェナック1×10^<-4>Mでは細胞接着、プロテオグリカン合成阻害もみられた。 慢性関節リウマチ(RA)の関節破壊機序の反映が関節液にみられる可能性があり、外来通院中のRA症例の関節液について、コラーゲンの分解系の指標として、ゼラチナーゼ活性を、また蛋白分解酵素活性のインヒビターとしてTIMP(tissue inhibitor metaloproteinase)値を検討、いずれもRAの活動性とともに、局所関節の炎症度を反映して、高値であることがわかった。RA溶膜細胞培養上清からもゼラチナーゼ活性は測定可能で、良き診断マーカーになりうるとの確証を得た。TIMPも同時診断マーカーとして有力である。コラーゲン関節炎はマウスで発症、プロテオグリカン関節炎は、糖質を除去した蛋白コマー部分でマウスで検討中である
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[Publications] Akio Itoh;Masako Hagihara;Toshiharu Nagatsu;Hisashi Iwata: Clinica Chimica Acta. 170. 291-296 (1987)
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[Publications] Morio Kawamura;Hisashi Iwata;Keiji Sato;Takayuki Miura: Clin.Orthop.217. 218-292 (1987)
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[Publications] Shigeo Takahashi;Hisashi Iwata;Hirokatsu Hanamura: J.Jpn.Orthop.Assoc.61. 197-204 (1987)
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[Publications] Morimitsu Nishikimi;Takuya Koshizaka;Hisashi Mochizuki;Hisashi Iwata: Biochemistry International. 16. 615-622 (1988)
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[Publications] Kiichi Kakimoto;Midori Katsuki;Takao Hirofuji;Hisashi Iwata;Toshitaka Koga: The Journal of Immunology. 140. 78-83 (1988)
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[Publications] Osamu Oda;Kenji Maeda;Hiroshi Yamaga;Yoshihisa Kanamono;Hisashi Iwata: Clinica Chimica Acta. 175. 321-328 (1988)
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[Publications] 岩田久,伊藤晴夫,赤木滋: "医・歯科用バイオマテリアルの安全性評価法 第7節 人工靱帯材料" サイエンスフォーラム, 160-163 (1987)
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[Publications] 岩田久: "現代発生生物学シリーズ2 器官形成 骨" 培風館, 252-258 (1988)