カルシウム拮抗剤とクラーレ相互作用の電気生理学的機序の解明

1988 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 62480331
• Research Institution: Jikei University School of Medicine
• Principal Investigator: 天木 嘉清 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教授 (30056767)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 佐藤 素生 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (20178776) ; 小山 直四 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (10162083)
• Keywords: カルシウム拮抗剤 / 抗コリンエステラーゼ / 筋弛緩薬

Research Abstract

カルシウム拮抗剤とクラーレ相互作用を研究テーマとしているが、そのなかでもクラーレブロックに対するコリンエステラーゼの反応態度が対照群(カルシウム拮抗剤投与なし)と投与群(カルシウム拮抗剤投与)でどのように変化するかを追求しているが、実験のステップとして、1.抗コリンエステラーゼのみの神経筋接合部への影響。2.クラーレブロックを起こしている場合の抗コリンエステラーゼの神経筋接合部への影響。3.カルシウム拮抗剤の投与を受けている場合で、クラーレブロックに対する抗コリンエステラーゼの神経筋接合部への影響。以上3ステップがあり、63年度までに第1のステップを終了している。
その結果は、抗コリンエステラーゼ剤として、ネオスチグミンとエドロフォニウムを用い、ラットの横隔膜神経筋標本で、微小電極を刺し、終板微小電位を追求し、抗コリンエステラーゼの作用はポストシナプスのみならず、プレシナプスにも強い影響力を有している事が判明した。
今後は第2ステップを終了した後カルシウム拮抗剤投与ラットの横隔膜神経筋標本を用い、電気生理学的手法を用い、クラーレブロックに対して、抗コリンエステラーゼ剤(ネオチグミン、エドロフォニウム)で拮抗を行い、微小終板電位の周波数の変化より、カルシウム拮抗剤が抗コリンエステラーゼ拮抗反応にどのような影響を与えるかを調べる。更に抗コリンエステラーゼとカルシウム拮抗剤の影響をポストシナプス側から調べる目的で、パッチクランプ法を用いて検討する。

Research Products

• [Publications] 天木嘉清: 麻酔. 38. (1989)