1987 Fiscal Year Annual Research Report
間質性腎炎の研究, TammーHorsfall蛋白を中心として
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62480343
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
名出 頼男 藤田学園保健衛生大学, 医学部・泌尿器科学, 教授 (40084561)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
篠田 正幸 藤田学園保健衛生大学, 医学部・泌尿器科学, 講師 (20138085)
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Keywords | TammーHorsfall蛋白 / 血清中THG抗原 / 抗THG抗体 |
Research Abstract |
本年度の研究の第一段階は, 従来問題として残されていたTammーHorsfall蛋白の人血清中の存否の追求である. 我々は人尿中より精製したこの蛋白を抗原として兎を免疫し, 得た抗体(多クローン抗体)を用い, アフィニティー・クロマトグラフィー用カラムを作製し, 血清中のこの蛋白を濃縮することを繰り返した. その結果, 精製したTHG蛋白は約300μgとなった. これをSDSーPAGE及びwesternーblottingで分析を試みた. 最終的にblottingにより転写された場合, 上記抗体を用いた酵素抗体法では100ng/mlのTHG溶液まで分離したバンドを検出し得ることが判り, 血清より精製したpossibleーTHGはニトロセルロース膜上でCBB染色では検出し得ない部分に, 酵素抗体でバンドが見られ, これは尿より精製したTHGとほぼ易動度が一致した. このことにより, 従来他の研究者がRadioーimmuno assay等で抗体と結合する蛋白としてのみ同定し得ていた血清中のTHGを分離同定し得たものと考えられた. この結果は, 先に我々が行った実験で米国のHodson,SwedenのFasth等がFLISAにより検出したと報告していたTHG抗体が, 手技上の誤りによるartefactであることを見出し報告しているが, その結論(血清中には自己抗体としての抗THG抗体が存在しない)と矛盾しない現象と考えられる. 現在, ラットを用い, 実験的間質性腎炎を作製し, 各種の条件を加えて抗THG抗体が生じる場合があり得るかについて検討を進める計画を進めている.
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