1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62480359
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
立木 孝 岩手医科大学, 医学部, 教授 (50048237)
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Keywords | 先天聾 / 遺伝性難聴 / 聾遺伝子 / 潜在性難聴 |
Research Abstract |
この研究は2年間の継続研究で, 高度難聴児の両親および同胞について, その聴力を検査し, 特に無自覚性の聴力障害があるかどうかを調査, 劣性遺伝の遺伝子のヘテロ接合体と考えられる状況で, 検出し得る何らかの障害があるかどうかを知ることを目的としている. 高度難聴児の両親同胞についてその聴力の精密検査を行うことは, 種々の理由があって, なかなか困難なことなので, 今年度はさしあたって50例の高度難聴児についてその両親同胞の聴力検査を行うことを目標としたが, この点については極めて順調な進展がみられ,62年末現在約60名の高度難聴児について両親同胞の聴力検査を行うことが出来た. ただし, それらは必ずしもメンバーすべてについて行い得たわけではないので, 当初の目標より例数を増すことが必要となり, また今回の検査の主目的の1つとした自記オージオメーターによる精密検査の施行例はまだ少なく, 次年度ひきつづき例数を増して検討を加える必要があると考えている. ただ, 現在までに得られた資料についてのおおざっぱな分析でも, 高度難聴児の周辺には, 比較的多数の軽度難聴者が見出され, 従来全く考えられていなかった劣性遺伝による先天聾遺伝子のヘテロ接合体と考えられる状況で, 聾に至らない軽度難聴が生じているという可能性を示唆した. それは特に自記オージオメーターを用いる精密聴力検査の結果で著明であり, 通常の純音オージオグラムでは見出し得ない特別な聴力障害の型, 例えばマイクロディップなどがヘテロ接合体のサインとしてあり得ると思われた. 63年度は例数を増すとともに結果を一括分析して結論を得る予定である.
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