1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62480359
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
立木 孝 岩手医科大学, 医学部, 教授
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Keywords | 先天聾 / 遺伝性難聴 / 聾遺伝子 / 潜在性難聴 |
Research Abstract |
この研究は、劣性遺伝によると思われる高度難聴の両親の聴力検査を行い、聴力障害が無いと考えられている先天聾両親(ヘテロ接合体)に真に聴力の異常が無いかどうか、あるとすればどのような形のものかを知ることを目的として計画された。 63年度は62年度にひきつづいて例数を増し、100例を越したが、両親のどちらかが実施出来なかったり、その他の理由で脱落し、結局総数91例となった。この91例の検査結果を再検討した結果、10例については成績の信頼度が低いことがわかってこれを除外、結局81組162例の成績を検討することとなった。その結果、少なくとも両親のどちらかに聴力障害が認められたものは62組76.5%であった。ついでその内容を仔細に分析し、一般健常人と比較することによって、先天聾と思われる高度難聴の両親では聴力障害出現率が高いことがわかった。自記オージオメトリーの結果やオージオグラム聴力型についても検討を加えたが、それらに関してはまだ明確な知見は得られていない。 今後は更に例数を増すとともにその内容を個別的に検討して、聴力障害の特徴について知見を得たいと考えている。
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