1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62480364
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
松尾 信彦 岡山大学, 医学部, 教授 (40033047)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白神 史雄 岡山大学, 医学部附属病院, 助手 (50187530)
大島 浩一 岡山大学, 医学部附属病院, 助手 (40176871)
松岡 徹 岡山大学, 医学部附属病院, 講師 (10165780)
小山 鉄郎 岡山大学, 医学部附属病院, 講師 (50135993)
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Keywords | 喫煙 / 家兎 / 脈絡膜組識血流量 / 水素クリアランス法 / ニコチン / プロスタグランジンI_2 / ニフェジピン / 老人性円板状黄斑点変性症 |
Research Abstract |
1.家兎に自発呼吸下で煙草主流煙を吸入させると, 脈絡膜組識血流量は吸入直後に最を減少し, 減少率18.8±16.7%であり, 10分後まで有意に減少し, 30分後にはほぼ吸入前値に回復した. 平均血圧は喫煙負荷直後に有意に上昇したが, 1.0〜1.5分後には負荷前値に回復した. 心拍数は喫煙負荷直後に最も減少し, 20分後まで有意に減少していた. 2.家兎に自発呼吸下で煙草主流煙抽出液を静注した場合, 脈絡膜組識血流量は静注直後に最も減少し, 減少率7.2±11.3%であり, 5分後まで有意に減少し, 20分後にはほぼ静注前値に回復した. 平均血圧は静注直後に有意に上昇したが, 1.0〜1.5分後には静注前値に回復した. 心拍数は静注直後のみ有意に減少した. 3.家兎にニコチンを投与した場合, 脈絡膜組識血流量は投与直後にわずかに増加したが, 投与5分後より減少し始め, 10〜20分後には有意に減少した. 20分後に最も減少し, 減少率は17.3±15.7%であった. 55分後にはほぼ投与前値に回復した. 平均血圧は投与直後に有意な上昇を示し, 15分後にはほぼ投与前値に回復した. 心拍数は投与直後より減少し, 5〜20分後まで有意に減少していた. 4.家兎にニコチンを長期間(12〜20週)投与した場合, 脈絡膜組識血流量は減少傾向を示したが, 有意ではなかった. しかし大腿脈絡血管抵抗は12週群で0.36±0.08mmHg/m1/分/100g,20週群で0.38±0.06mmHg/m1/分/100gで, 20週群では対照群に比して有意に増大していた. 5.家兎にプロスタグランジンI_2を静注すると脈絡膜組識血流量は30分後に有意に増加し, 平均増加率は7.8±3.6%であった. この時点で煙草主流煙を吸入させると血流量は有意に減少し, 平均減少率は16.0±8.5%であった. ニフェジピン静注によって増加した脈絡膜組識血流量も煙草主流煙吸入によって同様の減少した. 6.喫煙が老人性円板状黄斑変性症の発生の危険因子であることを確認し, また用量ー反応関係のあることも証明された.
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Research Products
(2 results)