1987 Fiscal Year Annual Research Report
超音波ドップラー画像解析による眼内循環動態計画法の開発とその臨床応用に関する研究
Project/Area Number |
62480368
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Research Institution | St. Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
太根 節直 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 教授 (10081754)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金子 敏雄 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助手 (90139692)
小松 章 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 講師 (70162039)
神野 順子 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 講師 (20103476)
小鹿倉 寛 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 講師 (40108600)
大橋 孝治 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助教授 (80130988)
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Keywords | 超音波ドップラー診断装置 / ドップラー血流分析装置 / 探触子 / 網膜中心動脈 / 眼動脈 / 総頚動脈 / ドップラー周波数 / 緑内障 / 頚部交感神経ブロック |
Research Abstract |
本年度の研究の実績概要は以下のとおりである. 1)超音波ドップラー診断装置の眼科的応用を目的とした開発改良:超音波ドップラー血流分析装置(Vasofloー3)と非観血血測定装置を結合し, ドップラー用特殊探触子を使用して, 生体人眼の網膜中心動脈, 眼動脈(内側前頭動脈), 及び総頚動脈の採取を行い得る装置システムを完成した. 本システムにより, 上記各動脈の血流々速脈波の最大, 平均, 及び最低血流速度や血流量に比例するドップラー一周波数変化をカラーディジタル波形として採取することができ, 直ちに血流速度や血流量の数量的表現が可能となった. 2)動物眼, 及び生体人眼に対する血流流速脈波波型の採取検出と循環動態の解析:血流速度, 分間血流量の測定を多数の生体人眼, 及び動物眼について行った. (超音波トップラーエネルギーの人眼に対する障害は皆無であると考えられた. )以上の実験で現在までに判明したことは以下の如くである. a)開放隅角緑内障眼の眼内循環動態の解明:緑内障眼では正常眼に比し, 眼動脈(内側前頭動脈)流速値(OA)に比し, 眼底動脈流速値(FA)の低下の傾向が視野変化の進行度(湖崎分類)や眼圧上昇度と平行して著明となった. しかし, 乳頭のC/D比とは相関が認められなかった. 以上の結果から, 緑内障眼の眼内循環動態の観察に今回開発された超音波ドップラー装置システムが極めて有用なことが確立された. b)正常者の血流脈波流速値の加令的変化については, なお症例を増し検討中である. c)網膜血管閉塞症に対する頚部交感神経ブロック療法の奏効機序を, 本装置システムによる眼底動脈のドップラー血流解析による解明した.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 太根節直;平田昌也他: 日本眼科学会雑誌. 92. (1988)
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[Publications] 金子俊雄;太根節直: 日本眼科学会雑誌. 92. (1988)
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[Publications] Sadanao Tabe;Toshio Kaneko: Proceeding of the SIDUO-XII,Meeting. (1988)