1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62480396
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Research Institution | Tokyo Dental College |
Principal Investigator |
羽賀 通夫 東京歯科大学, 歯科補綴学, 教授 (00085713)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中澤 章 東京歯科大学, 歯科補綴学, 助手 (30188924)
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Keywords | 動揺度 / 歯の動揺 / 打診 / 歯周組織 / 衝撃力 / インプラント / 歯周病 |
Research Abstract |
歯牙の動揺を的確に把握することは歯科補綴学における補綴物の設計,予後の判定に役立つばかりでなく歯周療法学上からも極めて重要なことがらである. しかしながら現在までのところ歯牙の動揺に関して臨床的で客観的な測定法が確立されていないのが実情である. 歯牙の動揺度測定法は大別すると静的測定法と動的測定法に分けられ, 本研究では両方法からのアプローチを行っている. 動的測定法については小型の測定装置を開発し, 臨床応用の可能性について以下の項目に従い検討した. 1.打診部・駆動部の試作 測定装置は打診部と駆動部よりなり, 打診部は小型のハンドピース様の形状とした. ハンドピース内には小口径のスタイラスを組み込み, 歯牙を軽く槌打する. スタイラスにはセンサを内蔵し, 打診時の衝撃波形を得る. スタイラスの駆動はソレノイドにより行い,十分な再現性と打診力を確保した. 打診部と駆動部には動揺測定時にS/N比を悪化させる空打ち, 2度打ちの影響を避ける工夫を施した. 2.歯牙打診の条件設定 打診力の設定は槌打時に疼痛を生じさせない強さとした. 駆動のタイミングは次の打診に影響を及ぼさない間隔とした. 3.動揺度測定に必要なパラメータの選択 動揺度測定に際しては天然歯モデルによる実験を行った. 歯牙を打診し, 得られた衝撃波形を解析したところ, 歯牙の動揺度測定に必要なパラメータとなり得るものは第1波形のピーク値および衝撃持続時間であるとの結論を得た. 詳細は第233回東京歯科大学学会にて発表した. 静的測定法については, 第230回東京歯科大学学会,第78回日本補綴歯科学会にて発表した.
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[Publications] 近常正他: 歯科学報. 87. 670-671 (1987)
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[Publications] 湯浅慶一郎他: 日本補綴歯科学会雑誌. 32. (1988)
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[Publications] 中澤章他: 日本補綴歯科学会雑誌. 32. (1988)