1987 Fiscal Year Annual Research Report
局所麻酔薬アレルギーに対する特影的検査法(RAST)の開発
Project/Area Number |
62480408
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Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
國分 正廣 東日本学園大学, 歯学部, 助教授 (70124691)
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Keywords | RAST / 局所麻酔薬 / リドカイン / プロカイン / メチルパラベン / アレルギー |
Research Abstract |
代表的な局所麻酔薬であるリドカインとプロカインとについて, そのカルボン酸誘導体を合成し, Radioall ergosorbent testに応用した. また,局所麻酔薬に防腐剤として添加され, しかもそのアレルギー性が問題視されているメチルパラベンについても同様にRAST法を開発した. リドカインのカルボン酸誘導体はプロカインと2,6ーxylidineとNーMethyliminodiacetic acidから合成した. プロカインのカルボン酸誘導体はプロカインと無水コハク酸とから合成した. また, メチルパラベンはEthyl pーhydroxy Oーbenzol glycolateを加水分解してカルボン酸誘導体とした. こうしてカルボキシル基をもった局所麻酔薬およびメチルパラベンの誘導体とアミノ基をもつウシ血清アルブミンとをcouplingさせ, 臭化シアンで活性化したディスクに固定したところ, これら抗原のディスクへの吸着は洗浄によっても影響をうけないものとすることができた. このディスクに局所麻酔薬にアレルギーをもたない100名の患者の血清50ulと^<125>Iー抗IgE抗体50ulを加えてインキュベーションし, IgE抗体の証明を行った. この結果, 局所麻酔薬アレルギーをもたない患者の正常RAST値はリドカインで1653±254c.p.m.,プロカインで2750±264c.p.m.,メチルパラベンで2805±336c.p.mであった. この結果から平均値±2S.D.を正常範囲と判断し, リドカインで2161c.p.m以下, プロカインで3278c.p.m.以下, メチルパラベンで3477c.p.m.以下を正常RAST値とした. 現在IgEが関与する既時型アレルギー以外のタイプのアレルギー検査を行うため, IgG抗体に関するRAST法の確立をめざして研究を行っている.
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