1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62480420
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
福田 英臣 東京大学, 薬学部, 教授 (50080172)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 欣三 東京大学, 薬学部, 助手 (10114654)
小野 秀樹 東京大学, 薬学部, 助教授 (00080200)
花野 学 東京大学, 薬学部, 教授 (60012598)
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Keywords | 抗痙縮薬 / 脊髄 / バクロフェン / スリクロン / αアゴニスト / αアンタゴニスト / ノルアドレナリン |
Research Abstract |
1.ラットにおいて脊髄反射と下行性調節機構に対する両作用を同時測定する方法を開発し,中枢神経系作用薬,特に抗痙縮薬の作用を調べた. 筋弛緩作用発現が, 脊髄に直接作用するものか,上位中枢に作用するものかが明らかでなかったが,この方法によって作用機序の解明が行い易くなった. 例えば,トルペリゾンは脊髄性単シナプス反射および多シナプス反射を抑制するのに上位中枢への作用はほとんどなく,ジアゼパムでは上位中枢への作用の方が強いことが示された. 抗痙縮薬として使われGABA_Bアゴニストとして注目されているバクロフェンは脊髄において一次求心線維終末において伝達を強く抑制することがわかった. 2.スリクロンは新しい抗不安薬であるが,筋弛緩作用も強く,抗痙縮効果も期待される. この薬物はバルビツレート催眠や電気ショックけいれんを抑え, 交差性伸展反射を抑える. また前根反射電位を増強させることから,GABA作動性シナプス前抑制機構にかかわることがわかった. 3.ラット脊髄において下行性ノルアドレナリン作動神経終末からのノルアドレナリン遊離を脊髄潅流法とHPLCにより測定した. 得られた経果より脊髄反射に対するα_2アゴニストの抑制効果が下行性ノルアドレナリン作動性神経終末からのノルアドレナリン遊離の抑制によるものであり, α_1アンタゴニストの作用は遊離されたノルアドレナリンとの拮抗によるものであることが明らかとなった.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] T.Kaneko: Archives internationales de Pharmacodynatie et de Therapie. 287. (203-210)
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[Publications] HO.Ono: Arzneimittel-Forschung/Drug Research. 37(1). 384-388 (1987)
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[Publications] H.Ono: Biomedical Research. 9. (1988)