1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62480463
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
岡 穆宏 京都大学, 化学研究所, 助教授 (10093212)
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Keywords | 植物腫瘍 / 毛根 / クラウンゴ-ル / Riプラスミド / Tiプラスミド / vir遺伝子 / 転写調節因子 / DNA-蛋白質相互作用 |
Research Abstract |
昨年度までにRiプラスミドのvirレギュロンの転写調節因子、VirG蛋白質、を多量産生する大腸菌株を構築したが、このVirGの大部分は不溶性分画に存在した。これは封入体に存在するためと考えられたので、まず封入体を低速遠心で集め、続いて塩酸グアニジン等の変性剤によって可溶化し、ゲル濾過法によって精製した。この段階でVirG蛋白質の純度はすでに80%以上であった。しかしこの試料は変性蛋白質から成ると考えられるので、段階的透析によって蛋白質の巻戻し・再生を行なった。この試料が活性あるVirG蛋白質を含んでいるか否かを調べるために、DNAとの結合実験(転写調節因子は一般にDNAと相互作用することが期待される)を行なったところ、遺伝学的解析からvirG遺伝子によって活性化されることが分かっているvir遺伝子の上流にのみ結合し、他のDNAには結合しなかった。よってここに調製したVirG試料(少なくとも一部)は活性あることが明らかである。更にDNAのどの残基がVirGと相互作用しているかをジメチル硫酸によるメチル化反応阻害のフットプリントによって調べたところ、塩基配列の解析から我々が以前に見つけた特徴的な6塩基配列の中のG残基が特異的に阻害され、A残基は阻害されなかった。この結果は、VirG蛋白質がこの6塩基配列を認識して、メジャ-グル-プ側からDNAと相互作用することを示している。以上の実験結果、及び塩基配列の解析から特徴的6塩基配列は11塩基毎に存在し位相を形成していること、この位相はRNAポリメラ-ゼがDNAと結合する-35/-10領域の位相とほぼ反対であること、以上3つの事実よりvir遺伝子のプロモ-タ-領域でのVirG蛋白質、RNAポリメラ-ゼ、DNA3者の相互結合様式に関するモデルを提唱した。更にこのモデルはVirG蛋白質のみならず、PhoBやOmpR蛋白質によるそれぞれpho及びompレギュロン遺伝子の活性化にもあてはまり、かなり普遍的であるという仮説を発表した。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] S.Tabata: "Sequence determination and characterization of the replicator region in the tumor-inducing plasmid pTiB6S3." J.Bacteriol.171. 1665-1672 (1989)
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[Publications] T.Aoyama: "Putative start codon TTG forthe regulatory protein virG of the hairy-root-inducing plasmid pRiA4." Gene. 78. 173-178 (1989)
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[Publications] T.Aoyama: "Signal structure for transcriptional activation in the upstream regions of virulence genes on the hairy-root-inducing plasmid A4." Nucleic Acids Res.17. 8711-8725 (1989)
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[Publications] T.Harayama: "The virE and virD3 genes are nonessential for induction of hairy roots on plants by Agrobactorium rhizogenes A4." Bull.Inst.Chem.Res.Kyoto Univ.(1990)
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[Publications] T.Aoyama: "A common mechanism of transcriptional activation by the three positive regulators,VirG,PhoB and OmpR." FEBS Letters. (1990)
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[Publications] 日本微生物学協会編(分担): "微生物学辞典" 技報堂出版, 1405 (1989)
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[Publications] 平山隆志: "蛋白質・核酸・酵素(特集号)トランスポゾンによる遺伝子のクロ-ニング" 共立出版, (1990)