1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62480475
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
山田 敏元 東京医科歯科大学, 歯学部, 講師 (40134712)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
富士谷 盛興 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (60190055)
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Keywords | 齲蝕象牙質 / 染色性 / 齲蝕検知液 / 超微細構造 / SEM観察 |
Research Abstract |
昨年度の研究結果により、10%のクエン酸を含有した10%DMSO水溶液に1%の割でアシッドレッドを溶解した試作検知液を処方し、これを従来の1%アシッドレッドプロピレンクリコール溶液による検知液と比較しながら、臨床に用いてそれらの性能を比較検討した。その結果、浅い齲蝕歯では従来のものが平均4.5回、中等度のものが、6.0回、深いものが5.7回であったのに比べ、新しい試作検知液によるものでは、浅いものが2.5回、中等度のものが3.2回、深いものが3.7回と大きく検知回数が減少した。これにより齲蝕象牙質除去がより能率的に行なえることが明らかとなった。また染色性については、従来のものに比べ鮮やかな赤色に染色し、且つ着色した慢性齲蝕の象牙質をも赤色に着色しうることが明らかとなった。一方、この試作検知液は10%のクエン酸を含有しているにもかかわらず、DMSOの影響により酸蝕力は弱く、窩洞周囲のエナメル質には何ら損傷を与えないことも明らかとなった。また、本試作検知液は従来のものにくらべて粘稠度が低く、何らかの方法で粘稠度を少し上げる必要性が示唆された。
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