1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62490011
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鈴木 良次 東京大学, 工学部, 教授 (80013811)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川人 光男 大阪大学, 基礎工学部, 講師 (10144445)
|
Keywords | 隨意運動 / 学習制御 / トルク変化最小モデル / 多層神経回路 / 逆伝播学習法 |
Research Abstract |
ヒトが手先をある位置から他の位置へ動かすときの軌道は無数に存在する. われわれは, その中から一つの軌道を選んでいるわけであるが, 選択された軌道は, 何等かの意味で最適になっていると考えられる. MITのグループは, すでに, 手先の運動の加速度の時間変化率が最小になる軌道が選択されているというモデルを提案していた. これを躍度最小モデルという. これに対し, われわれは, より適用範囲の広いトルク変化最小モデルを提案した. これは, 関節に与えられるトルクの時間変化が最小になるように軌道が選ばれるするものである. このような評価基準を満足する軌道を解析的に求めることは困難で, 繰り返し探索で正解に達する広義ニュートン法を導入した. この結果は, 躍度最小モデルでは説明出来なかった(1)腕の大きな運動, (2)経由点を指定した運動, (3)バネに抗しての運動などの実験結果ともよい一致を示した. なお, この探索法は制御対象のダイナミクスが未知でも最適軌道が決定できる故, ロボット制御にも応用できると考えられる. 次の段階として, 神経回路モデルによる最適軌道の決定と制御の問題をとりあげた. まず, 四層構造の神経回路モデルの中に, 制御対象の順システムの内部モデルを逆伝播学習法によって形成する. 次に, 順システムの出力が目標値と一致するように入力側でのトルクを修正するという方法を計算機シミュレーションによって検討した. その結果, トルク変化最小軌道の生成の可能なことが示された.
|
Research Products
(5 results)
-
[Publications] UNO.YOJI;etal: Biological Cybernetics. (1988)
-
[Publications] KAWATO.MITSUO;etal: IEEE Control Systems Magazine.inpress (1988)
-
[Publications] KAWANO.MITSUO;etal: Biological Cybermetics. inpress (1988)
-
[Publications] MIYAMOTO.H;etal: Neural Networks. inpress (1988)
-
[Publications] KAWATO.M;etal: Biological Cybermetics. 57. 169-185 (1987)