1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62510056
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
祐宗 省三 広島大学, 教育学部附属幼年教育研究施設, 教授 (50033543)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堂野 恵子 安田女子短期大学, 助教授 (50105269)
河本 肇 広島大学, 教育学部附属幼年教育研究施設, 助手 (50186152)
山崎 晃 広島大学, 教育学部附属幼年教育研究施設, 助教授 (40106761)
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Keywords | 愛他的行動 / 向社会的行動 / 愛他性判断テスト / 理由づけ / 動機的コスト / 共感性 / 行動評定 / 援助行動 |
Research Abstract |
第1年次(昭和62年度)に検討した向社会的(愛他的)判断と理由づけ等を参考にしながら幼児を被験者として14の場面から成る研究代表者作成の愛他性判断テストを実施した。本テストは、各場面とも、登場人物が愛他的行為と非愛他的行為の両考を示し、被験者にそのいずれかを選択させるものである。選択後、その理由づけを尋ねた。 次いで、上記テストを実施した幼児を対象として援助行動に関する実験を行った。実験実施に際し、同上テストの結果は、グループ作成の参考資料としても利用した。実験の主目的は、被援助者の要求度と援助者の動機的コストが援助行動にいかなる影響を及ぼすかをみるものである。実験は個別的に実施し、主要な側度は援助行動の有無であるが、その他の関連行動についても測定した。実験変数としては、年齢(5歳児、6歳児)、被援助者の要求度(大、小)、援助者の動機的コスト(高、低)で、三要因実験計画である。いずれの群も実験セッションは、社会的相互作用、援助者の動機的コストならびに被援助者の要求度の操作、援助行動の検証の三段階から成っている。実験の結果、主要側度である援助行動の有無についてみると、5歳児、6歳児とも、動機的コストが低い場合により多くの援助行動がみられている。要求度の大小は、年齢によってその効果が微妙に異なり、年齢との間に交互作用が認められる。この年齢段階では、援助者の動機的コストの要因が強くはたらいているように思われる。 実験終了後、担任保母に依頼して、被験者の平常の向社会的(愛他的)行動項目についての行動評定を実施してもらった。 愛他性診断テストの結果、実験の結果、行動評定の結果をそれぞれ検討し、さらにこれら諸資料の全体的考察を行いつつある。
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