1987 Fiscal Year Annual Research Report
biting lererを条件刺激とする自動反応形成の実験的分析
Project/Area Number |
62510073
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
木村 裕 早稲田大学, 文学部, 教授 (10063728)
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Keywords | 自動反応形成(Autoshaping) / CS-traching / biting lerer / 条件刺激 / 古典的条件づけ |
Research Abstract |
無条件刺激であるFood pelletの呈示位置(Food Cup)を固定したスキナー箱で, 条件刺激であるbiting leverの呈示位置を3種(3条件)に設定し, 自動反応形成の過程を観察した. 条件ごとに85%に体重を統制した雄のラット8匹ずつを割当てて群を構成した. RL群ではbiting leverがFood Cupの反対側の壁の下方に, FL群では同じ壁の横下に, FU群では同じ壁の上方に位置していた. この条件の違いは視覚的にbiting leverの呈示を受容することと, 接触することとの困難度に対応すると考えられる. 自動反応形成の基本的指標と考えられるbiting leverへの接触をパーセント試行によってグラフ化すると図に示す様な経過をたどって増大することが明かになった. つまり接触の生起する試行は手続きの進行とともに増大し, また条件の差異(biting leverの呈示位置の違い)によって全セッションにわたる接触の頻度の水準は違っていることが明かに認められた. 過去の報告には条件刺激と無条件刺激の位置が自動反応形成の変数とはならないことを暗示したものがあるが, ここでは, 条件刺激追跡行動(CS-tracking)はその行動が成立する時の困難度(Cost)によって対応した反応生起水準を示しながら, しかしいずれにおいても自動反応形成が成立していることが確認される. 一般的な10〜15セッションの実験では観察されていない反応(biting leverを両前肢で交互にす速く引っかき寄せるような反応, 打つまたはたたく反応)なども見出され, 無条反応を期待する反応, または条件刺激に対するFrustrativeな反応という観点からの考察も必要となる可能性が考えられる.
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Research Products
(1 results)